石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的備忘録。内容は主に(1)LGBTニュース、(2)ガール・オン・ガールのポップカルチャーなど。

『ぷあぷあ?(1)』(コンノトヒロ、講談社)感想

ぷあぷあ?(1) (ワイドKC)

ぷあぷあ?(1) (ワイドKC)

貧乏美少女ドタバタ4コマ(百合あり)

突き抜けた貧乏ライフを送る3姉妹とその周辺の人々が織りなすギャグ4コマ。お嬢様キャラ・サツキから“かっこいいっ娘”ショーコへの想いが百合。貧乏ネタやエロネタがやや強引ではあるものの、全体的にはシュールめのほんわか萌えコメディと言ったところ。

百合ネタについて

サツキからショーコへのマゾヒスティックな恋心がエロエロしく、かつ百合百合しかったです。サツキから軽く平手打ちされて

なんだろう…
この感覚…
好きな人に殴られたはずなのに…

興奮する♥

と鼻血(平手打ちのせいじゃありません)を流してみたり(p. 44)、ショーコにスパンキングされる夢から目覚め、

笑ってた…!?
笑ってた…!!
コレって…

コレ 恋!!??

と頬染めて自覚してみたり(p. 50)と、いちいちアホで、なんか、いたいけ。こういう明るいレズビアンSM(厳密にはSM妄想ですが)っていいなあと思います。

貧乏ネタ・エロネタについて

シュールでぶっ飛んだギャグが多く、全体的には楽しく読めたのですが、貧乏ネタを安直なエロに結びつけがちなところにはやや食傷。特に、主人公・まゆが脱いで水につかる「姉汁」設定があまりに繰り返されるところには、だんだん「まだやるんすか。それで喜ぶのはシスヘテロ男子読者の下半身だけで、妹たちの腹は膨れないでしょーが」と冷めてきてしまいました。

貧乏ネタそのものについても、『貧乏姉妹物語』『晴れのちシンデレラ』『借金王キャッシュ』などの先駆者に追いつけているとは思えないなあ。もう少し具体的に言うと、エクストリームな貧乏を狙いすぎてまゆたち3姉妹に共感しにくく、従って応援もしにくいんです。もちろん漫画なんだからどれだけ突き抜けた貧乏を描いたっていいんですが、もう少し読者とキャラの心理的距離が縮まるような部分があってもよかったのでは。

まとめ

貧乏ネタ・エロネタにはもう少しひねりが欲しい気もしますが、お目当ての百合ネタは楽しく読めたのでほぼ満足。5巻完結らしいので、続きはぼちぼち読んでいく予定です。