石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的備忘録。

レズビアン家庭の子供向け絵本『Zak's Safari』に期待大

Fertilization
Fertilization / gniliep

レズビアンカップルが精子ドナーの協力でもうけた子供たちを対象とした絵本『Zak's Safari』が、Kickstarterで出版費用を募っています。かわいい絵柄で、内容も説得力あり。出資5ドルでPDF本、20ドルでハードカバーがもらえます。

詳細は以下。

Lesbian author of new book for donor-conceived children launches Kickstarter campaign (VIDEO) | LGBT Weekly

絵本の内容はこんな。

太っ腹にも、なんと公式サイトで本の中身を全ページ読むことができます。ご興味がおありの方は、そちらもぜひ。

『Zak's Safari』は、2人のママを持つ男の子「ザック」が、自分がどんな風にして生まれてきたのかをツアー形式で説明するという内容の本。かわいらしい絵柄に載せて、お母さんたちの出会いと恋のエピソード(ヨガ教室で出会ったというきわめてレズレズしい設定がナイス)から、精子や卵子、遺伝子、そして精子ドナーについての説明まで、率直かつポジティブに語られています。単なる科学的説明だけに終わらず、この家族たちの日々の暮らしや冒険にたっぷりページが割かれているところも好印象。ケンカの場面もあれば、仲直りの場面(これがまたステキなんだわ)もあるよ!

著者のクリスティー・タイナー(Christy Tyner)さん自身もレズビアンで、精子ドナーの協力でもうけたお子さん2人を奥さんと共に育てているのだそうです。タイナーさんは当初、もうこんな本はたくさんあるはずだと思い込んでいたんだそうですよ。それが、いざ自分の子供用にと探してみて初めて、ドナーによる受胎について書かれた子供向けの本はほとんどなく、あっても質が高いとは言えないと気づいたとのこと。それでこの本の執筆に踏み切ったというわけ。

必要だと思うんですよね、こういう本。「おとうさんとおかあさんがけっこんすると、あかちゃんがうまれます」みたいなよくある曖昧表現って、ズルい上に現実をずいぶん歪めちゃってると思いますし。それにさ、同性カップル家庭で育つ子供だけでなく、ヘテロ家庭に生まれた同性愛者の子にとっても、こういう本って大事だと思うのよ。「同性愛者は将来家庭を持てず永遠に孤独なのだー!」みたいな迷妄に脅かされる前に「こんな道もあるよ」と示してやれたら、年若いゲイやレズビアンの悩みはずいぶん減ると思うわ。別に人間、生涯シングルだっていいんだけど、好きでそうしているのと「それしか選択肢がない」と思い込まされて苦しみながらそうなっているのとじゃ、雲泥の差ですからね。

『Zak's Safari』のKickstarterでの目標額は1万3千ドルで、締め切りは2014年12月2日。日本時間で11月10日現在、3590ドル集まっています。出資金額は5ドルからで、5ドルでPDF本、20ドルでポスターまたはハードカバー本、25ドルでサイン入りのハードカバー本がもらえます。ユニークなのは「200ドル以上」の項目で、報酬は「ハードカバー版の本を5冊、お好きな図書館または団体に寄付します(200ドルのうちに合衆国内での送料が含まれます)」というもの。広く読んでもらうために、いい試みですよね。

より詳しい情報については、以下をどうぞ。