石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的備忘録。内容は主に(1)LGBTニュース、(2)ガール・オン・ガールのポップカルチャーなど。

同性愛宣伝禁止法もなんのその。映画『キャロル』、ロシアで2016年5月公開

キャロル (河出文庫)

同性愛宣伝禁止法のあるロシアで、独立系配給会社アートハウスが、映画『キャロル』を2015年6月に公開する予定だと発表しました。さすが英映画『パレードへようこそ』を配給した会社だわ!

詳細は以下。

Russian Distributor Picks Up 'Carol' Despite Law Against "Gay Propaganda" - Hollywood Reporter

以下、上記リンク先より引用。

「『キャロル』はきっと今年の映画イベントのメインとなります。そして、間違いなく最近上映されたラブストーリーの中でもっとも刺激的なラブストーリーとなるはずです」アートハウスとその米国資本の親会社、Lorem Ipsum Corpの共同創設者にしてCEOであるYan Vizinbergは言った。「アートハウスの全員にとって、この映画をロシアで公開するのは夢なのです」

「ロシアのLGBTの人びとを不当に罰する連邦法、『同性愛宣伝禁止法』があるため、これは大きな挑戦でもあります」と彼は付け加えた。「『キャロル』は合衆国でのレイティングはRですが、ロシアではこうした法律のため、間違いなく18歳以上向けになるでしょう」

"Carol is no doubt the main film event of this year, and definitely the most exciting love story to hit the screen recently," said Yan Vizinberg, co-founder and CEO of Arthouse and its US-based parent company Lorem Ipsum Corp. "It’s a dream for everyone at Arthouse to be releasing this film in Russia."

"It’s also a huge challenge because of the federal ‘gay propaganda’ law that victimizes the Russian LGBT community," he added. "Carol is rated R in the U.S., but in Russia the film will certainly be assigned an 18+ age rating due to these laws."

「同性愛宣伝禁止法」というのは、同国で2013年に施行された、未成年者への「非伝統的な性的関係」の宣伝を禁じる法律です。この法律があるために、同国ではこれまで『パレードへようこそ』も、そしてヒラリー・クリントンの大統領選キャンペーン動画さえも18禁扱いとされてしまっています。したがって、『キャロル』が18禁になるのも、当然と言えば当然のことでしょう。

本当はДети-404. ЛГБТ-подростки | VK(ロシアのLGBTティーンをサポートするSNSグループ)に悩みを寄せているようなレズビアン少女たちにこそこういう作品を見てほしいのですが、それでもともかくまず公開されて、大人たちの間だけでも話題となることが大事だと思います。存在そのものが無視されているうちは、差別も抑圧もなくなりませんから。なるべくたくさんの人が見てくれるといいなー。