石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的備忘録。内容は主に(1)LGBTニュース、(2)ガール・オン・ガールのポップカルチャーなど。

女子スカッシュ元世界1位&2位が交際を公表 同性愛者としてカミングアウト 

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女子スカッシュの元世界王者レイチェル・グリナム(Rachael Grinham)選手と、元世界第2位のジェニー・ダンカーフ(Jenny Duncalf)が「US Squash Magazine」誌の記事で同性愛者として公式にカミングアウトし、交際を発表しました。

詳細は以下。

World squash champions come out as gay and reveal they are a couple · PinkNews

グリナム選手はオーストラリアの、ダンカーフ選手は英国のスカッシュプレイヤー。二人合わせて6つの金メダルと44ものツアータイトルを持っているという名選手コンビで、2015年から豪州ブリスベンで同居中なんだそうです。

単に同じ競技内での同性カップルというだけなら、昨今はそう珍しくもない気もします。女子ホッケーにはケイト&ヘレン・リチャードソン=ウォルシュ選手がいるし、女子サッカーにはエリン・マクロード選手とエラ・マザー選手がいるし、UFCにもアマンダ・ヌネス選手とニーナ・アンサロフ選手がいますもんね。でも、プロスカッシュの現役選手となると、そもそもこのふたりが初のオープンリー・ゲイのプレイヤーなのだそうです。今回のカミングアウトについてふたりは、プロスポーツ界でのカミングアウトで励まされる人がたとえひとりでもいるのならそうする価値があると思った、今では先人の苦闘のおかげで昔より偏見は減っているし、このニュースへの反応はネガティブなものよりポジティブなものが多いはずだと思う、などと話しているとのこと。

上記の「カミングアウトで励まされる」ということに関して、最近見終わったばかりのNetflixドラマ『センス8』シーズン2のことをちょっと思い出しました。このシーズンでは、ゲイだということを公に認めたメキシコ人の俳優が、マチスモあふれるメキシコ社会でさまざまな嫌がらせを受ける反面、おそらくはクロゼットな(または、元クロゼットだった)ゲイの人々から泣かんばかりの勢いで「ありがとう」と言われるという描写が何度か出てくるんですよ。あの「ありがとう」の意味が、あたしには骨身にしみてよくわかります。あれこそが「励まされる」ってことなんだよ。ある種の異性愛者にとっては同性愛者のカミングアウトは「私的なことをわざわざ口に出す不可解な行為」なのかもしれないけれど、ホモフォビックな環境の中で孤立している同性愛者にとっては、あれは援軍の狼煙であり、騎兵隊のラッパなんだよ。