石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

米テキサスのトランス女性、トランスフォビックな知事とのセルフィ―で「トイレ法案」を揶揄

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米国テキサス州サンアントニオのトランス女性が、トランスフォビックな同州知事と撮ったセルフィ―を使って、知事が支持している差別的な「トイレ法案("bathroom bill")」をユーモラスに批判しました。

詳細は以下。

Greg Abbott trolled with epic photo by Texas activist after campaign announcement - Houston Chronicle

この女性、アシュリー・スミス(Ashley Smith)さんがFacebookに載せた画像はこちら。

写真にはグレッグ・アボット知事とスミスさんが仲良く笑顔で映っていて、「トイレ友達(#BATHROOMBUDDY)」というハッシュタグが記載されています。最高なのが、スミスさんがFacebookでこの写真につけた以下のキャプション。。

「もし知事がわたしがトランスジェンダーだとわからないのなら、トイレ警察にはどうしてわかるの?」

How will the Potty Police know I'm transgender if the Governor doesn't?

現在米国では、トランスジェンダーの人が出生証明書に記載された性別通りではないトイレを使うことを違法とする法案、通称「トイレ法案("bathroom bill")」の是非が議論の的になっています。このトイレ法案を支持しているアボット知事は、最近再選を目指して出馬すると表明したのち、イベントのために2017年7月14日にサンアントニオを訪れていました。そこでアクティヴィストのスミスさんが撮ったのがこの写真。そもそも知事のこのイベントにスミスさんが赴いたのも、5月にテキサス州議会を通過できなかった「トイレ法案」が、アボット知事が招集した臨時議会で7月18日から再検討されることになっていたからなのだそうです。スミスさんの意見はこちら。

「300人に1人がトランスジェンダーの人です。わたしたちはどこにでもいて、あなたがたの友だちや隣人なのです」とスミスは話した。「トランスジェンダーの中には、見た目ではすぐにトランスだとわからない人もいます。トイレ法が施行可能だという考えは、つまり、法的強制力の点でおかしいのです」

"We're about 1-in-300 people, we're all over the place, we're your friends and your neighbors," Smith said. "Some of us are not immediately obvious as trans. And the idea that you are going to be able to enforce a bathroom bill, I mean the enforceability is just not there."

イベントの場で知事に向かって大声で叫ぶこともできただろうけれど、「それではうまくいかないだろうと思った」と語るスミスさん。果たして上記のFacebookポストには5000件近くの「いいね!」が寄せられ、反応も肯定的なものが圧倒的に多かったとのことです。アボット知事は今後、私設の「セルフィー警察」でも用意して、一緒に写真に写ってほしがる有権者全員の出生証明書をいちいち確かめた方がいいんじゃない? それで州民の信頼が得られるのかどうか、はなはだ疑問ですけどね。