石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的備忘録。内容は主に(1)LGBTニュース、(2)ガール・オン・ガールのポップカルチャーなど。

今週の未紹介LGBTニュース(2017年10月22日)

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世界最年長(186歳)のカメはゲイでした

Jonathan the gay tortoise is most famous St Helena resident

英領セントヘレナ島に住む推定186歳のゾウガメ「ジョナサン」が実はゲイだったのではないかというニュース。ジョナサンは地上最年長の動物と言われており、この島の人気者で、セントヘレナの5ペンス硬貨にもその姿が刻まれています。1991年に知事からつがいの相手として同じゾウガメの「フレデリカ」を連れてきてもらって以来、「引き離すことのできないカップル」として26年間幸せに暮らしてきたジョナサンですが、なぜか2匹の間に卵は産まれませんでした。そして、このたび調査の結果、フレデリカはどうやらメスではなくオスだったらしいとわかったのこと。

ちなみにジョナサンはもともとセイシェルからの贈り物として1880年代にセントヘレナにやってきたカメで、今では白内障で目が見えず、嗅覚も失っているのだそうです。もうこのままフレデリカと幸せに余生を送らせてやってほしいな。

以下、おまけ。身体を洗ってもらったり、撫でてもらったりしているジョナサンの映像です。



『スタートレック』ゲイ要素へのバックラッシュに俳優が反論

'Star Trek: Discovery' Made Gay Love Explicit Last Night, in Matching Red Pajamas - Towleroad

2017年9月に放送開始したドラマ『スタートレック:ディスカバリー』では、同シリーズ史上初めて同性同士の恋愛関係が描かれています。これに対してホモフォビックな反応を示したファンたちに、同ドラマでゲイのキャラクタ「Dr.カルバー」を演じているウィルソン・クルーズ(Wilson Cruz)がFacebookで真っ向から反論したとのこと。ちなみにウィルソン・クルーズはオープンリー・ゲイの俳優です。以下、彼のFacebookポストから一部引用してざっと訳してみます。


きみらはもちろんテレビのスイッチを切ることができる、でも、そんなことをしても自分を騙しているだけだ。きみらが見ないようにしてやりすごそうとしたところで、LGBTQの人は消えていなくなったりしない。ぼくらはきみらと一緒にこの星を分かち合っているんだ。いつだってここにいたんだ。これからもここにいるんだ。ただ単にきみらがぼくらを見たくないと思っているだけだ。以下のことを知らせることができてうれしく思う。ぼくらはもう目に見えない存在になったりしない。きみらを心地よくさせるために、見えない存在になったりはしない。ぼくらはこの番組のクリエイターが意図した通り、公然と生きて、人を愛する。なぜなら、愛とは少しもやましいことではないからだ。

You can turn your TV off, sure, but you’ll only be cheating yourself. LGBTQ people aren’t going to just disappear because you put your head in the sand. We share the planet with you. We have always been here. We will always be here. You just don’t want to see us. I’m happy to tell you we won’t be invisible anymore. Not for your comfort. We are living and loving out loud the way our creator intended us to because LOVE is nothing to hide.

このドラマ、ゲイカップルが二人並んで歯を磨く場面なんてのがあるんですよ。いいねえ。同性愛者が侮蔑や嘲笑の対象でも「なぜだかいつも異性愛者の体を狙っている性的プレデター」でもなく、ただ「公然と生きて、人を愛する」存在として描かれているっていうのは、いいもんだね。

I may have been moved to tears watching this. @albinokid1026 #startrekdiscovery #representationmatters ❤️👬🚀🖖🏽

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ヘイリー・キヨコが新曲「Feelings」のPV発表

Gay Pop Star Hayley Kiyoko Premieres Super Queer "Feelings" Video On "TRL" | NewNowNext

レズビアンのポップシンガー/女優のヘイリー・キヨコ(Hayley Kiyoko)の新曲です。もちろん女の子同士の要素あり。


ホモフォビックな説教師にエルヴィスで対抗 米メイン大学

Students tackle a homophobic preacher on campus with beautiful Elvis cover · PinkNews

米国のメイン大学に、「性的不道徳」などと書かれた看板をかかげて同性愛を糾弾する説教師が出現。これに対し、学生たちがエルヴィス・プレスリーの「好きにならずにいられない」(Can't Help Falling In Love)をアカペラで歌ってやり返したのだそうです。動画がPinkNewsに貼られていますが、たいへん美しいコーラスだし、歌詞の内容もぴったりでいい感じ。

NZ新首相はゲイの権利のためモルモン教を棄教

New Zealand's new Prime Minister left the Mormon church because she believes in gay rights

ニュージーランド次期首相のジャシンダ・アーダーン(Jacinda Ardern)労働党党首(37)は20代のころ、ゲイの権利に対する教えが理由で、それまで入信していたモルモン教をやめたというニュース。

TNZ Heraldによると、アーダーン氏は当時のことを以下のように振り返っているとのこと。

「シビルユニオン法ができる前でさえ、わたしは三人の同性愛者の友だちと同じフラットに住んでいて、まだ時々教会に行っていたんです。それで、こう思ったのをおぼえています。『これは本当に矛盾している。わたしは教会か友達のどちらかにひどいことをしているんだ』。だって、いったいどうして友達を正当に扱わない教会に賛成なんてできるでしょうか?』」

"Even before the Civil Union Bill came up, I lived in a flat with three gay friends and I was still going to church every so often and I just remember thinking 'this is really inconsistent - I'm either doing a disservice to the church or my friends'. Because how could I subscribe to a religion that just didn't account for them?

ちなみにモルモン教はLGBTの権利に対して保守的で、同性に魅力を感じることは「罪」、同性婚した人は「背教者」だとし、同性カップルを親に持つ子供には成人するまで洗礼を受けさせない、祝福も与えないと言っている宗派です。また、米カリフォルニア州の住民投票で同性婚を禁じる州法「Prop 8」が可決された背後は、モルモン教会による多額の費用をかけた反同性婚キャンペーンの影響があるとも言われています。現在のアーダーン氏は、自分が宗教団体の一員になることは「思いもよらない」と考えているそうです。

レズビアンカップルに重傷を負わせた男に懲役刑 英国

Man jailed for kicking lesbian couple in the head simply for holding hands

イングランド北部のカンブリアで手をつないで道を歩いていたレズビアンカップルに襲いかかり、暴力をふるった男が懲役刑に処せられたというニュース。この男ロス・パターソン(Ross Paterson, 29)は2016年8月、ヤズミン・ウッド(Yazmin Wood )さんとローラ・プライス(Laura Price)さんを小道に引きずり込み、彼女らの頭を「サッカーボールのように」蹴ったり、顔を踏みつけたりして重傷を負わせたとのこと。以下、ピーター・デイヴィース(Peter Davies)判事のことば。

「彼女らは防御のすべもなかったのに、あなたはふたりが同性同士の恋愛関係にあるというだけの理由で襲いかかったのです」

‘They were both defenceless, and you attacked them because they were in a same sex relationship.’

「『ポリコレ』がうるさい」だの「同性愛者は『声高に』権利主張するな」だのと言うのは、地上からこういう事件が一掃されてからにしてほしいもんですね。

スペインの地下鉄で子連れ男がゲイ男性を蹴る

Un joven gay es agredido mientras iba en el metro | Madrid | EL PAÍS

スペイン・マドリッドの地下鉄の車両内で26歳のゲイ男性が30代ぐらいの子連れ男性から罵られ、蹴られたというニュース。この30代男性は被害者が車両に乗り込んだときからじろじろ見ていて、電車のドアが開いたときに「ホモ野郎! おれは子供を抱っこしてるんだぞ」と言うやゲイ男性の右腿に蹴りを入れて降りていったのだそうです。

子供を抱いていることと、見知らぬ人に暴言を吐いて蹴とばすことの間に何の関係があんのよ。

なお、マドリッドのLGBT団体「オブセルバトーリョ・マドリレーニョ(Observatorio Madrileño)」の記録によると、マドリッドでのホモフォビックな暴力事件は2016年に240件だったのが、2017年には10月現在でもう237件起こっているとのこと。

10代レズビアンに20~30人の男子高校生が暴力 米ミズーリ州

Missouri teen says group of boys attacked her because she’s gay | WPMT FOX43

米国ミズーリ州のNylea VanHoutanさん(16)が、セントジョセフでのかぼちゃフェスティバルから友人と一緒に帰ってくる際、20~30人の男子高校生にからまれて頭や顔を殴られたというニュース。VanHoutanさんによれば高校生らは彼女を「男になりたがっている」という意の罵り言葉で呼んでいたとのことです。

「わたしがクィアだという理由で起こったことに違いありません」と彼女は言った。「そんなの駄目です、間違ったことです」

"I'm pretty sure it happened because I was queer," she said. "It's not okay, it's wrong."


「ゲイだと思った」8歳児を虐待死 母親の交際相手を告発 米LA

Man 'tortured' his girlfriend's eight-year-old son to death because he thought he was gay

2013年に米国で8歳児のガブリエル・フェルナンデス(Gabriel Fernandez)ちゃんが暴行され死亡した事故で、母親の交際相手のイラウロ・アギーレ(Isauro Aguirre)が告訴されたというニュース。

アギーレはガブリエルちゃんがゲイだと思ったという理由で催涙スプレーを浴びせたり、吐物や大便を食べるよう強制したり、たばこを押し付けたり、バットで殴ったり、檻に閉じ込めたり、BBガンで撃ったリ、学校に行くとき女装するように強いたりしていたとされています。ガブリエルちゃんの母親パール・フェルナンデス(Pearl Fernandez)も8か月にわたって虐待に協力していた容疑がかけられており、アギーレとは別々に裁判にかけられるとのこと。

FOXニュースの報道では、アギーレはガブリエルちゃんを鋼鉄のブーツで蹴ったり、冷たい水を長時間浴びさせたり、口の中に靴下をつめこんで顔にバンダナを巻き付けて縛り、その状態で小さいキャビネットの中で寝させたりしていたとも言われています。同性愛は誰も殺さないけれど、ホモフォビアはこうやって人を殺し続けています。