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シリーズ3作中でもっともすぐれた作品
人気の高い18禁百合同人ゲー『その花びらにくちづけを』シリーズ3作目。えちくてラブくて可愛くて、とてもよかったです。演出のうまさやキャラの立ち具合、そしてエロシーンの描写などでは、3作中でもっともすぐれていると思います。もちろん、いつも通りの美しい絵や、一貫した「指と舌! 指と舌!」路線(道具なし・男の乱入なし)が継承されているところもナイス。また、前2作のキャラたちがあちこちでカメオ出演しているのにもウケました。
ここがよかった!
非エロ→エロの不意打ち感
非エロのラブ絵に「かーわいいなー」と見とれているとそのままHシーンになだれ込んだりする、という不意打ち感がたまらんです。これはつまり、演出のうまさですよね。
麻衣(巨乳)と玲緒(ひんぬー)の乳サイズの違いなんかも、制服姿の立ち絵ではそんなに極端な差はつけず、脱いで初めてはっきりわかるようになっているのですが、これもやはり「非エロシーン→エロシーン」のギャップによるインパクトをうまく使った表現だと思います。最初から「はいはいエロでござい」と予定調和的に表現されるよりかえってえちくていいですね、こういうの。
キャラの立ち具合
まず、玲緒というキャラクタに「名は体をあらわす」的なところがあって、読んでいてとても楽しかったです。ちっちゃいのに凶暴なところや、天邪鬼なところがナイス。さらに、麻衣の変態具合(新婚妄想のあたりとか、押しが強くてどんどんいろんなことをしちゃうあたりとか)や、「目にフィルターがかかってるんだよ」と玲緒から抗議されるほどのラブラブ溺愛っぷりも面白かったです。
Hシーン
えちいのに下品でなくて、とことん可愛いところは相変わらず。さらに、1作目の瑕疵であった「ところどころ男性の発想」という点や、2作目の残念ポイント「鋼鉄の膣粘膜」などはいっさい登場せず、すんごくよくできてると思いました。
特にすごいなーと思ったのは、挿入にこだわっていないところ。指とかお道具とか、要するにちんこの代用物の挿入にばっかり(※挿入がいかんのではなく、『ばっかり』なところがいかんのです)夢中な百合/レヅ物ってよくありますが、この作品はそういった「セックス=挿入」というワンパターンに陥らない丁寧な描写がされていると思いました。
その他
これはシリーズ全作品に共通することですが、お話の起伏は総じて少ないです。つまり、起承転結の「転」の部分が、ないわけではないもののとても弱いんですね。
けれど、結局これは「百合ゲーに何を期待するか」という話だと思うんですよ。ドラマチックな話の盛り上がりを期待するユーザもいれば、ドラマ性よりいちゃいちゃラブラブに思いっきり力点を置いてほしいユーザもいると思います。で、『その花びらに~』シリーズは、あえて後者向けに割り切って作ってあるのではないかと思うんですね。だとしたら、このシリーズを「話の起伏が少ない」と批判するのはいささか的外れであるのかもしれません。むしろ、「苦労してフラグを立てたり、長いストーリーを延々消化したりしなくても、すぐにいちゃいちゃラブラブシーンが楽しめる」という点が高く評価されてしかるべきシリーズと言えるかも、と、3作通してプレイした今では思うようになりました。
まとめ
『その花びらに~』シリーズ内でもっともバランスのとれた逸品だと思います。3本のうち1本だけ選んでお薦めするなら、間違いなくこれですね。(でも、せっかくのカメオ出演を楽しむためにも、やはり1作目から全部通してプレイするのがベストですけど)