
- 作者: 鳥野しの
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2010/01/07
- メディア: コミック
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男の影さしまくりorz
昔♀♀同士でつきあっていた摩耶とみちる、みちるの連れ子ゆうた、階下の男性ニコのおりなす同居生活物語、第2巻。今回は摩耶にもみちるにも男の影がさしまくりで、ショックを受けました。ニコの出番も少なく、セクマイ色が急激にダウンしてます。ていうか、♀♀要素はもはや皆無と言っていいかと(1巻のあのエロティシズムはどこいっちゃったの?)。その分、番外編でニコの切ない♂♂エピソードが披露されたりしてはいますが、なんだかねえ。このままいくと、摩耶とみちるがそれぞれ男とくっついて、遠い目をして同居時代をなつかしみ、ニコはそこに「おかわいそうな同性愛者」役で花を添えるだけみたいなエンディングにたどりつきそうで怖いわ。もう、頭の中で警戒警報が鳴りっぱなしです。
いや別に「百合こそ至高、男女の関係はいらん」とかそういうことを言うつもりはないんです。あたしがひっかかるのは、摩耶とみちるの同居関係が永遠には続きにくいであろうことをさんざん示唆しつつ、男女の関係だって別に「永遠」ではないという視座がほとんど見受けられない点。摩耶があの男性(帯には思いっきり書いてありますが、一応伏せときます)のプロポーズを受け入れたところで、永遠に続くかどうかなんてわからないのに、なぜかその点はスルーなんですよね。あるいはこのお話では永遠は「恋愛」と紐付けられていて、恋愛関係にないからこそ摩耶とみちるは不安定という設定なのかもしれませんが、だとしてもやっぱり納得いかない感じ。恋こそもっとも永遠から遠いものでしょう。同性同士だろうと、異性同士だろうと。
お話はまだ続いていくようですし、とりあえずは3巻の方向性を見守りたいと思います。ダメな百合ものによくある、「♀♀関係など人生のメインディッシュたる男女恋愛の前のオードブル(だからこそ儚く美しいの♥)」みたいな展開だったらちゃぶ台投げるわ、あたし。いや、そうならないことを祈ってますが。あああああ、1巻はあんなに手放しで楽しめたのになあ。もー。