欧州の冷凍食品メーカー「Findus」がイタリア初のゲイ・フレンドリーなTVコマーシャルをリリースし、好評を博しています。同じイタリアの食品会社「バリラ」の社長が昨年アンチゲイな発言をし、結局謝罪するはめになったのとはえらい違い。
詳細は以下。
Italy gets first gay themed pasta television commercial | Gay Star News
CMの内容は、ルカという男性が初めて母親に「ルームメイト」のジャンニを紹介するというもの。Findusの電子レンジで温めるだけの料理でママを驚かせた後、ルカはこう言うんですね。
「ママ、もう一つ小さなサプライズがあるんだ。ジャンニは単なるルームメイトじゃなくて、ぼくのパートナーなんだよ」
で、お母さんはこう応えて、ルカの手に優しく触れます。
「息子や、わたしはもう知っていたよ」
つまりこれ、30秒の家族ドラマであり、カミングアウトストーリーでもあるわけですよ。
動画はこちら。
Spot 4 Salti Findus con coming out - YouTube
Gay Star Newsによれば、イタリアのTVコマーシャルでLGBTI関係のことがらがポジティブに描かれたのはこれが初なんだそうです。以下、同国のゲイ・センター(Gay Center)のスポークスマンFabrizio Marrazzo氏のことば。
この広告はあるゲイカップルの素朴な日常生活や、彼らが受け入れられているところを理にかなったやり方で明確に描写しています。わたしたちはFindusに拍手を贈るとともに、企業規模を問わずあらゆる企業に同じことをしてほしいと望んでいます。わたしたちは今でもまだ、その点に関して、バリラが合図を見せるのを待っているのです。
‘The advert clearly demonstrates the simplicity of a gay couple’s daily life, and acceptance of them in an intelligent way. We applaud Findus and call on all companies, big and small, to do the same. We’re still waiting for Barilla to give us a sign in that respect.’
バリラの社長は2013年に「同性愛者はCMに出さない」「気に入らないなら他社のパスタを食べろ」と発言してボイコットされた後、謝罪時にもっと包括的なCMを作ると言っていたはずなのに、いまだそういうCMは出してないんですよね。
とりあえずFindusの冷凍パスタを日本で買うのは難しそうだけど、ブイトーニがあるからバリラは一生買わなくていいや。バリラのホモフォビア騒ぎのとき、すかさず攻めの姿勢で以下のような広告を打った会社ですからね、ブイトーニ。
↓「すべての人のためのパスタ。ブイトーニ」。
@BuitoniUSA comes out for #LGBT community in response @Barilla's comments - http://t.co/lI5yTW5e78 via @huffpostgay pic.twitter.com/mjthLvfLxs
— Gaydar (@Gaydar) 2013, 9月 28
↓「ファルファッレが好きでもマカロニが好きでも、ただ愛せ」。
Love these responses to #Barilla bigotry: Just LOVE, via @GeremkaBombino pic.twitter.com/OWDD0G11LF
Buitoni, via @CarlNYC pic.twitter.com/22p3X3VNPy
— CaoilfhionnGallagher (@caoilfhionnanna) 2013, 9月 28
たぶん今回のFindusのCMにも保守層からの反発はあるのでしょうが、そういう人たちはバリラのパスタを食べておけばいいんじゃないでしょうか。