同性婚に対する議論が白熱しているオーストラリアで、長老派の教会がヘテロカップルの結婚式をキャンセル。理由は、新婦がFacebookで同性婚に賛成だと表明していたからだそうです。
詳細は以下。
Church cancels wedding because bride and groom supported gay marriage on Facebook
このカップルは、これまで10年間信徒として通っていた、ヴィクトリア州のエベネゼル聖ヨハネ教会(Ebenezer St John's church)で11月に結婚する予定だったとのこと。26歳の新婦さんは、政府が同性婚に関する郵便調査をすると8月初旬に発表した際、Facebookに以下のように書き込んでいました。
「みんながみんな賛成するようなことではないとわかっているし、それはそれでいいんだけど、わたしは賛成。正直言ってわたしの(パートナーとの)関係には全然永享(原文ママ)しないことだし」
"I know it's something not everyone will agree on and that's fine but this is what I stand for and frankly it doesn't effect [sic] my relationship with [my partner] one bit," she commented.
この後新郎新婦は同教会の牧師のオフィスに呼び出され、結婚も結婚式も断ると言われたのだそうです。牧師はさらに、新婦宛ての手紙で、同性婚に賛成することは「イエスの教えや、オーストラリア長老派教会とわたしが実践している聖書の見解に反する」、「式を挙げればわたしがあなたがたの見解に賛成しているか、この問題に無関心だということになって」しまい、さらに長老派全体がそう思われてしまうなどと述べたとのこと。
これに対し、このカップルはこんな内容の返事を書いたのだそうです。
「あなたには最初からわたしたちにはゲイの友だちがいて、ウエディングパーティーの人たちもゲイだと説明したはずです。わたしたちが同性婚に関して彼らを見捨てたりおとしめたりするなどと、どうして思い込んでおられたのですか?」
"You were made aware from the beginning of our proceedings that we had gay friends and also that people in our wedding party were gay. How could you assume that we would abandon them or degrade them with regards to same-sex marriage?
ふたりはもうこの教会には通わないとのこと。
被差別者だけでなく差別に反対する人をも排除するというのはどこの国にもあることだけど、こうまであからさまにやられるっていうのは凹むわ。これを純粋に宗教上の信念の問題とするなら、「女性が教会の中で口をきいたので、挙式/ウエディングケーキの販売/花の販売/ケイタリングサービスの提供を断られた)*1」みたいなニュースが同じぐらい報じられていなければおかしいのに、そんな話はとんと聞きません。こんなん、最初から「いじめてもいい相手」を決めていじめていて、止めに入った人に「邪魔をするならおまえもいじめるぞ」と言ってるのと同じじゃん。それにしても、長老派って米国あたりじゃ比較的LGBTフレンドリーな印象があった*2んですが、場所によってはずいぶん違うんですね。勉強になりました。