石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

ゲイのボブスレー選手、ホモフォビックなラグビー選手にキス写真で反撃

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先日、豪州のラグビー選手が「ゲイは悔い改めねば地獄行き」という発言。これに対する批判として、オープンリー・ゲイの英ボブスレー選手が、自分とボーイフレンドがラグビーの試合後にキスしているところの写真をTwitterに上げました。

詳細は以下。

Rugby player Simon Dunn shares a kiss in defiance of Israel Folau’s anti-gay views
ラグビーオーストラリア代表のイズラエル・フォラウ(Israel Folau)は2018年4月2日、Instagramのコメント欄で「同性愛者に対する神の計画は?」と問われ、「地獄だ……罪を悔い改め、神にすがらない限りは」と答えたため、広く批判されていました。

ラグビー・オーストラリアのチーフ・エグゼクティブ、レイリーン・キャッスル(Raelene Castle)氏は、「イズラエルの発言はラグビー・オーストラリアやニューサウスウェールズ・ラグビー・ユニオンの見解を代表するものではない」、「我々は、ラグビーはすべての人のためのスポーツだという見解において足並みをそろえている」とする声明を発表しています。ラグビー・オーストラリアのスポンサーであるカンタス航空も、失意を表明。『リバーデイル』のKJアパ(KJ Apa)や、ニュージーランドのラグビー選手らも、フォラウの発言に対し反対の意を表明していました。

そして今回、英国のオープンリー・ゲイのボブスレー選手サイモン・ダン(Simon Dunn)が、ラグビー場でボーイフレンドと撮ったこんな写真をTwitterに上げたんです。

訳:「勝利のキス」。

ダンは翌日、「イズラエル・フォラウ(@IzzyFolau)のためにリツイート」と書き添えてこのツイートをRT。

サイモン・ダンと彼氏は、ロンドンのインクルーシヴな(ゲイもストレートも歓迎の)ラグビーチーム、キングス・クロス・スティーラーズでラグビーをプレイしているのだそうです。Gay Timesに対し、彼はこんな風に話したとのこと。

「わたしは一生をスポーツに捧げてきました。同性愛者であると公言している、誇りあるアスリートとして、自分にとって自然なことをしていくつもりです。その過程で、ステレオタイプを叩きつぶすことができればと思います」

“I’ve devoted my life to sport, and as an out and proud athlete I’ll continue to do what is natural for me, and hopefully break down stereotypes in the process.”

先日紹介した研究によれば、宗教はとても重要だと考えているゲイとレズビアンが自殺念慮を持つ可能性は、そうでないクィアな人々より38%高かったそうです。著名人が神の名を持ち出して同性愛者は「地獄行き」などと発言するのは、ただでさえ宗教的信念と性的アイデンティティの葛藤に悩んでいる性的少数者の子供たちにさらなる恐怖やパニックを与えかねず、きわめて有害だと思います。サイモン・ダンをはじめ、声を上げて元発言を批判したすべての人々に、敬意を表します。