石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的備忘録。

『星川銀座四丁目(1)』(玄鉄絢、芳文社)感想

星川銀座四丁目 (1) (まんがタイムKRコミックス つぼみシリーズ)

星川銀座四丁目 (1) (まんがタイムKRコミックス つぼみシリーズ)

小学生と先生の、年の差百合ストーリー

ある事情から共同生活を始めた小学生女子「乙女」と女教師「湊(みなと)」との、13歳差のラブストーリー。ほっこりと可愛らしく、かつエロティシズムも忘れない、すばらしい作品でした。第1話あたりはまだ手探りでキャラクタを動かしている感がないでもないのですが、それ以降では俄然お話に脂がのって、どんどん目が離せなくなります。計14ページの描き下ろしエピソードもきわめて楽しかったです。

とにかく可愛い作品です

柔らかなパステルカラーの表紙の世界そのままの、優しいお話です。百合にありがちな嘘くさいベタ甘ワールドではなく、もう少しいたいけで現実寄りのお話であるところが、またいいんだ。サッカリンじゃなくて果物の甘さ、みたいな。

エロティシズムもナイス

乙女にも湊にも恋愛感情だけでなく、欲望がきちんとあるところがナイス。それでいていきなり安易なセックスシーンに突入したりは絶対しないという抑制の効き具合も。年齢と立場を考えてお互い悶々としつつ、我慢できずについ唇を重ねたり、また我慢したり、誘惑したりされたりという寸止め展開が、たまらなく面白かったです。特に湊の側の悶々ぶりがいいですよ。けなげな忍耐のかたわらでつい行動の端々に下心がにじみ出てしまうところとか、ダメな大人っぷり全開で微笑ましかったです。

描き下ろしもよかった!

先に巻末付録「ちゅースタンプカード」を見て何事かと思ったら、こういうわけだったんですね。わはは。軽妙なギャグも、背中ちゅーの色っぽさも、そして最終ページの絶妙な間の取り方も、とても楽しかったです。

まとめ

いじらしくもコミカルで、かつ官能の香りも忘れないという、非常においしい百合漫画でした。いやー、いいもん読んだ。2巻が本気で楽しみです。