石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的備忘録。内容は主に(1)LGBTニュース、(2)ガール・オン・ガールのポップカルチャーなど。

『とある科学の超電磁砲(8~9)』(冬川基[画]/鎌池和馬[原作]、アスキー・メディアワークス)感想

とある科学の超電磁砲 08―とある魔術の禁書目録外伝 (電撃コミックス)

とある科学の超電磁砲 08―とある魔術の禁書目録外伝 (電撃コミックス)

とある魔術の禁書目録外伝 とある科学の超電磁砲 (9) (電撃コミックス)

とある魔術の禁書目録外伝 とある科学の超電磁砲 (9) (電撃コミックス)

緊迫したストーリー。9巻の絆に注目

一見幕間的な部分かとも思われた体育祭(大覇星祭)エピソードから、話は一挙に急加速。二転三転するスリリングな展開が小気味よいです。百合っぽさについては9巻に注目。信頼の絆から切ない号泣展開まで、各種取りそろえられております。

展開おっもしれー

7巻のレビューでこのシリーズのことを「『緊張』と『緊張からの解放』とのメリハリのつけ方がうまい」と評したんですけど、そのうまさが個々の場面のみならずストーリーの流れでも発揮されまくっています。いかにもな敵を設定して緊張度を高めておいてから「実はこうだった」といったん安心させ、間髪入れず「一方、こんな妙なことが」と不安をかきたてるという手綱さばきのみごとなこと。2冊通して読むあいだじゅうハラハラさせられっぱなしでしたよ、もう。

キャラ間の絆もよかった

9巻の美琴と黒子、そして食蜂ととある人物との心の交流が見どころです。前者は、バトル中の美琴のあまりにも思い切った台詞の後の展開がすばらしすぎ。あれは読めなかったわー。p. 50の大ゴマの殺し文句も、ベタだけどたまらんわー。食蜂については、以前美琴に起こったあの出来事とオーバーラップしかねない悲痛なエピソードが披露され、キャラの奥行きがぐっと深くなっています。21世紀生まれだと「ドリー」というネーミングの意味がわからない人も多そうですが、わかるとさらに胸にこたえますよ、あの話は。

まとめ

いつも通り真正面からのガチ百合展開はない(なくていいと思いますが)のですが、話運びもキャラ間の心のつながりもみごとのひとこと。レビュー書きをしばらく休んでいたおかげで今まとめ読みできるあたしは幸せ者です。