石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的備忘録。内容は主に(1)LGBTニュース、(2)ガール・オン・ガールのポップカルチャーなど。

豪競泳選手イアン・ソープ、ゲイとしてカミングアウト

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2014年7月13日、オーストラリアの競泳選手イアン・ソープが、同国のTV局「チャンネル10」のインタビューでゲイとしてカミングアウトしました。「隠さずにいたなら違う人生だったかも」「若い人たちには過去の自分のような思いをして欲しくない」と彼は語っています。

詳細は以下。

イアン・ソープは1982年生まれの競泳選手。オリンピックで金メダルを5つ、銀メダルを2つ、銅メダルを1つ獲得しています。15年前から、つまり16歳の頃から同性愛者ではという噂をたてられ始め、道で「オカマ」("faggot")「ホモ」("poof")などと罵られたこともあったそうです。

「もしもああいう人たちを殴り倒すチャンスがあったなら、今頃刑務所にいたことでしょうね」と彼は言い、このような中傷のためにクロゼットにより深く身を潜めることになったのだと付け加えた。

"If I had the chance to deck all those people, I'd be in jail by now," he said, adding that the slurs drove him deeper into the closet.

「他の人たちの基準通りの正しいアスリート像になろうとしていたんです。人々に誇りに思ってほしかった。家族に誇りに思ってほしかった。オーストラリアがチャンピオンにゲイであってほしいと思うかどうかわからないという気持ちもありました」

"I was trying to be what I thought was the right athlete by other people's standards. I wanted to make people proud, I wanted to make my family proud, I wanted to make my nation proud. Part of me didn't know if Australia wanted its champion to be gay."

ちなみに、2012年に出した自伝で女性としかつき合ったことがないと書いたのは嘘ではなかったとのこと。

「魅力的な男性たちに気がついても、つき合うことは一度も考えませんでした。人に知られるのが怖かったからです」

"I'd recognise attractive men, but I'd never consider hooking up with them, because I was afraid of people finding out,"

性的指向について身近な人たちに打ち明けられるようになったのは、ここ2週間ぐらいのことなのだそうです。今ではもっと早くカミングアウトしなかったことを「恥ずかしく思っている」とのこと。

「(今なら)自分はゲイであると抵抗なく言えます。若い人たちには過去の自分のような思いをして欲しくないです」

"I'm comfortable saying I'm a gay man, and I don't want young people to feel the same way I did."

「もしずっとゲイだということを隠さずにいたら、とても違った人生になっていたかもしれません」。

"I could have lived a very different life if I'd been out,"

なお、今後の計画としては、パートナーを得て家族を持ちたいと考えているそうです。

「子どもが大好きなんですよ。すばらしい甥とすてきな姪がいるので、わたし自身の家族を持ちたいと思っています」。彼は笑いながら、今やテレビや何やかやでカミングアウトしたのだから、以前よりもこの目標に「ちょっと近づきました」と話している。

"I love kids. I have a wonderful nephew and a beautiful niece, and I'd like my own family." He says with a laugh that he's "a little bit closer" to this goal than before, now that he's come out on TV and all.

この夢、かなうといいですね。彼がこれまでカミングアウトせずにいたことについて、口さがないことを言う人もきっと出てくるのでしょうが、人のカミングアウトのタイミングについて口出しする権利など、誰にもないと思います。言うも言わぬも、いつ言うも、当人がいちばん納得できるようにすればいいのであって、外野がどうこう言うことじゃない。彼の今後の幸せを、心から祈っています。