石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的備忘録。内容は主に(1)LGBTニュース、(2)ガール・オン・ガールのポップカルチャーなど。

「ヘテロは普通乗せないんだよ、わかる?」? 配車アプリ会社、「ヘテロフォビアの運転手」ギャグで反差別発信

Hailo taxi
Hailo taxi / jonrussell

タクシー配車アプリの会社「ヘイロー」が、差別のばかばかしさを世に示すため、ヘテロフォビア(異性愛嫌悪)のタクシー運転手」といういたずらを仕掛けました。運転手が、ゲイがいつも言われていることをすべてヘテロに置き換えてしゃべり続けるんです。

詳細は以下。

Watch: ‘Heterophobic’ taxi driver turns the tables on straight people · PinkNews

動画はこちら。

近年、タクシーまたは配車サービスによるゲイ差別は珍しいことではなく、フランスでも英国でも米国でも、同性カップルが乗車拒否されたり暴言を吐かれたりした事例が報告されています。それをふまえて今回ヘイローが着手したのが、「#DriveForEquality」という反差別キャンペーン。この動画はそのキャンペーンの一環として製作されたもので、タクシーの車内に4つの隠しカメラをつけ、何も知らない乗客の前で「ヘテロフォビア(異性愛嫌悪)の」運転手が偏見を開陳しまくるという仕掛けになっています。ゲイが普段やられていることが突然自分の身に降りかかってきたらどうなるか、考えてもらおうというわけ。

運転手の台詞をちょっと訳すと、こんな。

  • 「(同僚からの『ヘテロカップルが後部座席で手をつないでいる』との電話に応えて)俺ならそいつらは乗せないね。それで問題解決だ」
  • 「(乗客に対し)ヘテロは普通乗せないんだよ、わかる? ヘテロに反対する気はぜんぜんないんだから悪く取らないでくれ、自分はヘテロフォーブ(異性愛者嫌い)じゃない」
  • 「ストレートの叔父がいるんだがね。家族は彼にあんまり話しかけないようにしてるんだ」

どれもこれも、ゲイカップルがよく言われていることばかり。最大の見どころは、運転手の「ヘテロフォビア」をぶつけられた乗客さんたちの微妙な困惑顔や苦笑だと思います。思うんだけど、これ、こちらが同性愛者だと気づいていない異性愛者から目の前でホモフォビアを披露されたとき、同性愛者が内心浮かべている表情と同じなんじゃないかと。

英語圏には"put oneself in someone's shoes"(他人の靴に足を入れてみる=他人の立場になって考える)という表現があるんですが、この動画が狙っているのはそれだと思います。おもしろい試みであり、評価したいです。