石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

ジャマイカの56歳男性、自分のパンツに手を入れて眠っていたためにゲイ認定されボコられる

ASIN:B00W4L32ZS

ジャマイカの56歳男性が、自分のパンツに手を入れて眠っていたという理由でゲイだとみなされ、暴力をふるわれました。

詳細は以下。

Man allegedly beaten for holding his penis while sleeping - News - JamaicaObserver.com

この56歳男性は2015年9月5日午前6時半頃、両手を自分のパンツに入れた状態で地元のコミュニティーセンターで眠っていたのだそうです。それを見たランディ・リビングストン(Randy Livingston, 54)が、男性を起こして「出て行け」と主張。男性が警察に通報しようとすると、ジャニル・バレット(Janil Barette, 25)、ウェイン・リチャーズ(Wayne Richards, 19)らがリビングストンに加勢し、3人がかりで男性を攻撃しました。彼らは「寝ながら自分の性器に触るのは"batty man"(カリブ海のスラングで、ゲイに対する侮辱語)だけだ」と言い続けていたそうです。

その後3人は、走って部屋から逃げ出した被害者を追い掛け、棒で頭を殴って意識不明に陥らせました。被害者は警察署で意識を取り戻したのち、訴えを起こしたとのこと。

リビングストンとリチャーズは不当に傷害を負わせた罪(unlawful wounding)に、バレットは身体的危害に至る暴行の罪(assault occasioning bodily harm)に問われています。3人は法廷で無罪を主張したそうです。次の公判は11月16日。

「ゲイに対する差別が野放しになっている(ジャマイカは地上でもっともホモフォビックな国と称されることもあるぐらい、同性愛者をターゲットとした暴力や殺人事件が多い国です)と、誰でもゲイ認定されただけで暴力をふるわれる」という典型的なパターンですな、これ。

ところで自分は男性の寝姿には詳しくないのですが、ヘテロ女性の皆さまによれば、パンツまたはズボンに手を突っ込んで寝る癖をお持ちの彼氏/配偶者さんというのはけっこういらっしゃるんじゃありませんでしたっけ? 実際、インターネットリサーチ「Qzoo」の調査では、男性の6人に1人がズボンや下着の中に手を入れて寝た経験があると答えたそうです。そんなよくある癖でいきなりゲイだと認定されて、失神するほど殴られるとはね。自分だけは安全な観客席にいるつもりで「ゲイは差別されてもしかたない」などとおっしゃっている日本の異性愛者男性の皆さん、ジャマイカを旅行されるときはせいぜいお気を付けになってくださいね。