石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的備忘録。

米高校生、レズビアンTシャツで停学処分に

Nobody Knows I ' m a Lesbian Tシャツ100?%プレミアムコットン US サイズ: L カラー: ホワイト

米国サウスカロライナの高校生が、胸に"Nobody knows I'm a lesbian"(訳:誰も私がレズビアンだと知らない)とプリントしたTシャツを着ていたために停学処分になりました。

詳細は以下。

SC high school student suspended for wearing ‘Lesbian’ shirt | WNCN

この女子生徒Briana Popourさんは、同州チェズニーにあるチェズニー・ハイスクール(Chesnee High School )の最上級生。オープンリー・レズビアンの彼女は以前からこのTシャツを着ていて、誰も何も言わなかったとのこと。

ところがある日、Brianaさんは学校側から呼出を受け、着替えるか家に帰るかするよう命じられてしまいました。のちにBrianaさんのお母さんが校長に理由を問い合わせると、学校の服装規定の以下の部分に抵触するという返事がきたのだそうです。

「気を散らす服、露出度が高い服、過度に挑発的な服、あるいはそれ以外で規律を乱すとみなされる服装は認められない」

“Clothing deemed distracting, revealing, overly suggestive or otherwise disruptive will not be permitted.”

おかしいでしょ、これ。

レズビアンであるということは、単にその人がその人であるというだけのことにすぎません。だれの権利も侵害してません。それを表明されると気が散るだの、過度に挑発されているだのと受け取る人が仮にいたとしても、それはその人の内面の同性愛嫌悪の問題でしょ? 同性愛者の側がいちいちホモフォーブの皆さんをあやして(この場合だと、同性愛者だとわからない服装だけ着て)、ご機嫌を取ってあげる必要はないと思うんだけど。

さらに言うと、これはわりと古典的なレズビアンTシャツで、どこでも買える(米Amazonでも売ってます)ものなので、今さら校長が目くじらを立てる理由がよくわかりません。今年のニューヨーク・シティー・プライドでは、同じTシャツをイーディー・ウィンザー(Edie Windsor)さんが着てましたよ。連邦最高裁の同性婚訴訟で原告をつとめた、あのウィンザーさんです。

ひょっとしたらうちにも1枚ぐらいあるかも。それぐらいありふれた商品なのに、この学校、ナイーヴすぎなのでは。

それからもうひとつ、米国には、生徒が学校で戦争反対のリストバンドを着用することの是非を問うたTinker v. Des Moines Independent Community School Dist.という判例があるので、この文脈でもBrianaさんのTシャツ着用は認められてしかるべきだと思います。ちなみにこの裁判では、生徒達が「静かで従順であり、破壊的ではなく、他の人の権利を侵害していなかった」ことが指摘され、この状況ならばリストバンドの装着は表現の自由で保護されるとする判決が下されています。

なおBrianaさんは校長からの回答に納得せず、以下のように述べているとのこと。

「学校が教えることになっているんじゃないんですか? 自分の本当の姿で幸せに生きるということを。誰でも着たい物を着ることができるはずなんですから、自分自身を表現することで、人はたぶんもっと楽になれると思います」

“Isn’t that what school is supposed to teach you? To be happy with who you are? Maybe people will be more comfortable showing who they are because you should be able to wear what you want to wear,”

大人より子供の方が賢いということは往々にしてあるものですが、これもそのケースなのかもしれませんね。