石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

NYの異性愛者警官が制服の下にプライドTシャツを着て働く理由

Rothco 帽子 NYPD

異性愛者男性のニューヨーク市警が、自分がプライドイベントで勤務にあたるとき制服の下にレインボーカラーをあしらったTシャツを着る理由をFacebookで語り、大きな注目を集めています。

詳細は以下。

Straight New York City cop shares Pride message you won't soon forget

まずはそのTシャツの画像をどうぞ。胸の文字の意味は、「わたしは異性愛者かもしれないが、憎悪は持っていない」。

そして、彼がFacebookで発表した文面がこちら。

わたしは今日、制服の下にこのTシャツを着て、プライドフェストで勤務します。そこにはたくさんの理由があります。

義理の兄(弟)のため。

聖職者のため。

法律婚できるようになる前に亡くなったおばたちのため。

いとこのため。

カーシェアリングさえした最高のパートナーを含め、長年一緒に働いたすべての警官たちのため。

両親に庭に張ったテントで寝起きさせられていた、高校時代の級友のため。

9.11でパートナーを失い、わたしの肩で泣いた男性のため。

誰かが家を追い出されたり、家族に理解されなかったりしたためにわたしがその場に足を運んだ、すべての通報のため。

本当の自分を隠さなければならなかったあらゆる人々のため。

わたしは、あなたがたを支えます。

愛に変わりはありません。

I'll be out there working at Pridefest today wearing this shirt under my uniform for a lot of reasons. For my step brother. For my priest. For my aunts who died before they could be legally married.

For my cousin.

For all of the cops I have worked with over the years, including one of the best partner's I've ever shared a sector car with.

For my classmate in High School who's parents made him sleep in a tent in his yard.

For the man who cried on my shoulder about losing his partner on 9/11.

For every call I went to where someone got kicked out of their house or who's family just didn't understand.

For anyone who's had to hide who they are.

I've got your back.

Love is Love.

ほんの数十年前、ニューヨーク・シティーの警官と言えば、ゲイバーに嫌がらせに近い「手入れ」(raid)をしては客や従業員を逮捕するのが仕事でした。「自分の性別に合った服を最低でも3枚は身に着けていなければならない」なんていうアホな法律を根拠にね。そこからここに至るまでの長い道のりを思うと、余計にぐっとくるものがあります。あと、こないだのフィットネスクラブアメリカン・アパレルのように、AセクシュアルやAロマンティックやAジェンダーの居場所を奪ってまで「LGBTQAのAはアライのA」と主張したがる人たちは、この警官さんのポストを100回ぐらい音読した方がいいと思うわ。周縁化された人々の権利運動における「アライ」というのは、こうやって連帯して後ろから背中を支える("get one's back")人たちを指すことばなんですよ本来。