石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

サム・スミス、自分はノンバイナリーでジェンダークィアだと語る

A Little Melancholy

英国出身のミュージシャン、サム・スミス(Sam Smith)が、女優のジャミーラ・ジャメル(Jameela Jamil)によるインタビューで、自分はノンバイナリーやジェンダークィアのアイデンティティーを持っていると語りました。

詳細は以下。


www.advocate.com

まず「ノンバイナリー」「ジェンダークィア」とは何かについて、以下、『13歳から知っておきたいLGBT+』(アシュリー・マーデル著、須川綾子訳、ダイヤモンド社)のp211と113から引用しておきます。

ノンバイナリーまたはnb non-binary

生物学的とジェンダーの男女二元論の枠組みの外に存在すると自分を位置づけること、男性でも女性でもない状態、または部分的にそうした状態であるか、それらがまざりあっている状態。

ジェンダークィア(genderqueer):ジェンダーが二元論的なジェンダーの概念の外側か、それを超越したところに存在する人。ジェンダークィアは1つのアイデンティティであると同時に、数多くの規範にとらわれないジェンダー・アイデンティティや人々、表現などを表す総称でもある。

で、インタビューの動画はこちら。

www.instagram.com

サム・スミスは上記の動画で、最近ジェンダークィアやノンバイナリーについての記事を読んだと語り(21:15~)、これらの語を見聞きすると「うわっ、それって自分のことだ」と思うと言っています。彼にとって「ノンバイナリー」や「ジェンダークィア」という語は「ひとつのジェンダーでのアイデンティティを持たない("You do not identify in a gender.")」という意味だとのことで、彼はさらにこんな風に説明しています(以下、Advocateより引用して訳します)。

「(『ノンバイナリー』や『ジェンダークィア』の定義するところのものは)いろいろなものがまじりあっているということ。独自で特別な存在だということ」と彼は言った。「そういうことだと思っています。わたしは男性でも女性でもありません。その間のどこかに――連続体の上のどこかに浮かんでいるのだと思っています」

“You are a mixture of all these different things. You are your own special creation,” he said. “That is how I take it. I am not male or female. I think I float somewhere in between — somewhat on the spectrum.”

この他、彼が昔から悩まされてきた体型や肥満恐怖に関する話の部分もとてもいいので、時間のある方はぜひ通して動画を見られるといいと思います。ボディイメージにせよジェンダーにせよ、「型にはまれ」という社会的圧力が人間を大いに不幸にしていることを考えると、彼のような著名人がこうやって発言してくれるのは大事なことかと。あと余談だけどジャミーラ・ジャメル、『グッド・プレイス』のタハニ役でしか知らなかったけど、こんな仕事もしてたんですね。ますます好印象だわ。