石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的備忘録。

「ドラァグクイーン読み聞かせタイム」が中止に 米ヒューストン

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宗教保守、ドラァグクイーンの読み聞かせイベントをした図書館を訴える 米ヒューストン - 石壁に百合の花咲く」の続報。このイベントの主催者が、度重なる脅迫やハラスメントを受けたのち、読み聞かせタイムを中止すると発表しました。

詳細は以下。

www.houstoniamag.com

「ドラァグクイーン読み聞かせタイム(Drag Queen Story Time)」は、図書館でドラァグクイーンが子供たちを相手に絵本の読み聞かせをしたり、歌を歌ったりするというプログラムです。米国、英国、カナダなどで広く開催されています。

Trent LiraさんとDevin Willさんは、ヒューストン市の公共図書館で、2017年9月からこのプログラムを始めました。平均参加者数は5人ほどで、何か月も静かに開催されていたとのことなんですが、2018年7月にTVのニュース番組に取り上げられてから事態は一変。反トランス団体がこのプログラムは信教の自由への侵害だとして市を訴えたのみならず、銃を隠し持った抗議者が読み聞かせの会場に現れたり、脅しを受けた図書館職員が他の部署に異動せざるを得なくなったりしたのだそうです。

Liraさんらは開催地をLGBT+を支援しているキンドレッド教会に移して読み聞かせを続けました。が、2019年3月、読み手として以前参加していたTatiana Mala Nina(Alberto Garza)というドラァグクイーンに、8歳の子供に対する性的加害の前科があったことが発覚。さらに、右派ニュースサイト「ブライトバート」が、アフリカ系ドラァグクイーンのBlackberriさんを問題の性犯罪者と取り違えて彼女への憎悪を煽る報道をし、ついに主催者らは読み聞かせタイムから身を引く決意をしたとのこと。以下、Houstoniaより2人の声明を一部引用して訳してみます。

わたしたちと数人のドラァグクイーン、ドラァグキング、そして数組の家族たちが分かち合う楽しい地域イベントとして始めたことが、全国的な論争となってしまいました。自分たちの活動の正当性を信じはていますが、友達や、家族たちや、子供たちを危険にさらすことはよしとできません。

What started as a fun community event shared between us, a couple of drag queens and kings, and a few families has become a national controversy. People are being threatened. People are being hurt. We believe in what we’re doing, but we don’t believe in putting our friends, our families, or our children in danger.

銃を持った人がうろうろするような事態になっただけでも怖いけど、そこにもってきて「ゲイやトランスは子供をつけねらっている」というヘイター好みのステレオタイプを強化するような人物を読み手に採用しちゃってたのはまずかったよねー……。ちなみに、2018年10月以降は主催者と読み手全員の前歴を調査し、クリーンであることを確認していたんだそう。でも問題のGarza氏はそれ以前の参加者で、主催者はニュースで報道されるまで氏に前科があるとは知らなかったんだそうです。これを他山の石として、世界中の「ドラァグクイーン読み聞かせタイム(Drag Queen Story Time)」のシステムがより安全でツッコミどころのないものになることを願ってやみません。