石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

米国バーモント州、同性婚容認へ

2009年4月7日、米国バーモント州議会が同性婚を合法化する法案を可決しました。同性カップルの結婚する権利を裁判所命令なしに認めたのは、全米でも初だそうです。ちなみにこの州は、アメリカで最初にシビル・ユニオンを立法化した(2000年)州でもあるんだとか。

今回の投票結果は下院で賛成100対反対49、上院で同23対5。共和党員のJim Douglas知事は4月6日月曜にこの法案への拒否権を行使していましたが、この投票結果でそれは無効となり、同性婚が合法化される運びとなりました。

アイオワの次はバーモントと、立て続けにきましたね。アメリカの中で、何かが変わりつつあるのかも。とは言えあたしは、Box Turtle Bulletinの方の記事の、

完全なる結婚の平等がヴァーモントを訪れた。

Full marriage equality has arrived in Vermont.

という意見にはあんまり同意できません。「“異性同士でも同性同士でも”結婚できますよ」という線引きの仕方だと、性別を男女どちらかにアイデンティファイできない、またはしたくないインターセックスやジェンダークィアの人はどうしたらいいの、ってことになっちゃうでしょう。「“ジェンダーや身体の性別(といってもいろいろありますが)が何であろうと”、パートナー同士で結婚したい人はできますよ(そして結婚しない人もそのことで不利になったりしませんよ)」という状態こそが"full marriage equality"なんじゃないかしら。まず“同性”婚について争わなきゃならない時点で、まだまだ社会はヘテロセクシズムと戦うだけでいっぱいいっぱいなんだなあと思います。いや単純にうらやましいですけどね同性婚の容認自体は。