石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

米連邦控訴裁、オクラホマの同性婚禁止に違憲判決

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米国の連邦控訴裁判所が、2014年7月18日、オクラホマ州での同性婚禁止を違憲とする判決を下しました。判事さんがケンタッキーフロリダの先例に勝るとも劣らない名言を披露してますよ。

詳細は以下。

Court Finds Oklahoma Cannot Ban Gay Nuptials - NYTimes.com

同州では2014年1月14日、地方裁判所が同性婚禁止を違憲と判断しています。連邦控訴裁は、今回2対1の判決でこの判断を支持しました。

ニューヨーク・タイムズが、この裁判でのカーロス・F・ルセロ(Carlos F. Lucero)判事のこんな名言を紹介しています。

「オクラホマにおける同性婚の禁止は、結婚しようとする同性カップルや、子育てを望んでいようといまいと自分たちの結婚を認めさせようとするすべての同性カップルの基本的権利を否定しているという点で、あまりに十把一絡げすぎる」と、カーロス・F・ルセロ判事は、裁判所の多数派意見の中に記した。「オクラホマは、すべての同性カップルたちを、彼らが将来養子や実子やその他の子供を育てるかどうかにかかわらず結婚の恩恵から締め出してきた。その一方で、異性カップルに対しては、子供を育てる決心があろうとなかろうとすべて結婚を許可しているのである」

“Oklahoma’s ban on same-sex marriage sweeps too broadly in that it denies a fundamental right to all same-sex couples who seek to marry or to have their marriages recognized regardless of their child-rearing ambitions,” Judge Carlos F. Lucero wrote in the majority opinion. “Oklahoma has barred all same-sex couples, regardless of whether they will adopt, bear, or otherwise raise children, from the benefits of marriage while allowing all opposite-sex couples, regardless of their child-rearing decisions, to marry.”

はい、「結婚の目的は生殖」派の人はここで終了ー! 解散ー! それでもまだ納得がいかない方や、「アメリカと日本は違う」説を繰り広げたい方は、『男性不妊症』(石川智基、幻冬舎)でもお読みになってはいかが。この本によると、日本の夫婦(つまり既婚異性カップル)の8組に1組は不妊だそうですが、まさかこの人たちを全部離婚させるおつもりですか? 仮に強制的にそうさせたとして、誰に何の得があるんですか?

話をオクラホマに戻すと、やはりというべきか上訴の申し立てによりこの判決は保留とされ、同州のカップルはすぐには結婚できないとのこと。それでも進歩は進歩だよね。米ハフィントンポストのコメント欄に痛快な意見があったので、合わせて紹介しておきます。

足をじたばたさせて泣きわめくオクラホマを21世紀に引きずり込んでくれてありがとう。愛は愛だよ。♥

Thank you for dragging Oklahoma, kicking and screaming, into the 21st century. Love is love. ♥