アイスランド国営放送の子供向け番組"Stundin okkar"が、オープンリー・ゲイの歌手がゲストの回で、ゲイであるとはどういうことなのかをこの上なく明快に説明しています。
詳細は以下。
This Icelandic kids TV show explained sexuality perfectly (VIDEO) · PinkNews
説明の場面はこちら。(英語字幕つき)
この場面は、歌手のPáll Óskarに恋愛感情を抱いている女性に対し、Páll が自分はゲイだと告げ、ゲイとはどういうものなのかを話していくというもの。
女性「彼女はいるの?」
Páll「いや、実はいないんだけど……」
女性(嬉しげに)「だといいなと思ってたのよ!」
Páll「……で、今後も絶対に彼女はつくらないよ」
というやりとりの後Pállがカミングアウトし、次に、同性愛者と異性愛者の間にしょっちゅう交わされるこんな会話が展開されていきます。
女性「いつ自分が女性じゃなくて男性が好きだとわかったの?」
Páll「きみはいつ女性じゃなくて男性が好きだとわかった?」
女性「ずっと前からわかってたけど」
Páll「ぼくだってそうだよ。まったく同じことなんだ」
そこからの説明が、さすが子供番組と言うべきわかりやすさです。
Páll「男が好きな男もいれば、女が好きな男もいる。男が好きな女もいれば、女が好きな女もいる。自分の心臓が何によってドキドキするか、自分では決められないだろ。心臓はただ鼓動を打っているだけだ」
いいかげん薹が立ったレズビアンである自分でさえ、このセリフには「そうか、こう説明すればいいのか」と膝を打ちましたよ。誰かに「異性にドキドキしろ!」って言われたって、そりゃ無理だもんなあ。誰にときめいて誰にときめかないか、意志の力では選べないよ。
ちょっと調べたところ、"Stundin okkar"は1960年代からやってるご長寿番組らしいです。日本で言えば『おかあさんといっしょ』ぐらいの位置づけでしょうか。それでこの内容とは、さすがアイスランド。
そうそう、さすがと言えば、PinkNewsのコメント欄で、「アイスランドでは宗教が文化にあまり影響を及ぼしていないため、セクシュアリティーの話題に偏見なく取り組めるのでは(要約)」という意見に対してつけられていたこちらのレスが面白かったです。
えーと、実際には、ここアイスランドにも信心深い人はたくさんいるんです。わたしたちはただ、偏見の言い訳のために宗教を隠れ蓑にしないだけなんです。:)
Well actually we have plenty of religious folks here in Iceland, we just don't hide behind religion to excuse bigotry :)
ますますいい国じゃないかアイスランド。