石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

H&MのCMに女性同士のキスとトランス女性が登場

H&M HandM
H&M HandM / JeepersMedia

大手アパレルメーカーH&Mが、2016年秋コレクションのCMに女性同士のキスを登場させました。人種も外見もさまざまな女性たちをポジティブに描くこのCMには、トランス女性でモデル・女優のハリ・ネフ(Hari Nef)も出演しています。

詳細は以下。

H&M Fall Campaign Features Two Women Kissing and Trans Actress Hari Nef: WATCH - Towleroad

動画はこちら。

女性同士のカップルが出てくるところは2か所。0:38で一緒にプールに飛び込み、CMの最後(1:07)でキスを交わしています。そして、0:58から出てくる、傘を持って立っている人がハリ・ネフ。「Vogue」などで活躍し、女優としてはAmazonのオリジナルドラマ『トランスペアレント』などに出演しているトランスジェンダー女性です。TEDxにも出てますから、そちらで見たことがある人もいるかも?

このCMのBGMは、トム・ジョーンズの"She's a Lady"の、ライオン・ベイブによるカバーバージョン。H&MはYouTubeの説明文で、CM内の女性たちを「面白くて、頑固で、型破りで、豪胆。バッドアスで、独立していて、自由意志を持っている」と形容し、さらに視聴者に向かって、「#Ladylike(レディーにふさわしい、女性らしい)」とは自分にとって何を意味するのか、ハッシュタグを使って意見を述べてほしいと呼びかけています。早い話が、H&MはこのCMで、「女性」あるいは「女性らしさ」の再定義に挑戦しているわけです。

いいねえ、こういう試み。「女性」の表象というと条件反射のように「制服(またはスクール水着やブルマ)姿の美少女の乳揺れ・パンチラ・嬌声」などのおっさんおもてなしセットばかりを並べたがるどっかの国からは当分出て来なさそうな、upliftingな映像だと思いました。こういうCMがどんどん増えていってほしいです。