米国のオルタナティブロックバンド、アリゾナ(A R I Z O N A)が、あるレズビアンカップルのファンから届いたメールに心を動かされ、新曲のミュージックビデオにこのカップルを登場させました。
詳細は以下。
This Couple's Love Story Inspired A Heartfelt (And Funky) Music Video | The Huffington Post
この新曲のタイトルは"Electric Touch"といい、2017年4月11日からダウンロード販売されています。動画はこちら。
動画内では音楽に合わせ、アリゾナが2017年のシアトル公演前にレズビアンのヘイリー・リッチー(Hailee Ritcey)さんから受け取ったメールの内容が紹介されています。メールの中でヘイリーさんは、自分と彼女は4年近くのつきあいで、別れたりくっついたりでもうだめだと思ったときにアリゾナの音楽がふたりを支えてくれたこと、彼女にサプライズでアリゾナのシアトル公演のチケットをプレゼントしたことなどを綴った後、最後にこんなことを書いています。
なんとかして彼女に一曲捧げていただくことはできないでしょうか。メールを読んでくださってありがとう、あなたがたの音楽に感謝しています。
ヘイリー
Is there any way you could dedicate a song to her?
Thank you for your time and your music.Hailee
そして、アリゾナからの返事がこちら。
親愛なるヘイリー、もっといい案があります。
あなたたちの両方に、この動画を捧げます。愛をこめて、アリゾナ
DEAR HAILEY, WE HAVE A BETTER IDEA
WE DEDICATE THIS VIDEO TO BOTH OF YOUVLOVE, A R I Z O N A
それでできあがったのがこのMVというわけ。なお米ハフポストによれば、アリゾナはこの動画を「なんらかの政治的な声明というより、シンプルなラブストーリーとして」見てほしいと考えているとのことです。
「恋愛といえばデフォルトでヘテロ恋愛を、カップルと言えばデフォルトで男女カップルを指す」という時代があまりにも長かっただけに、こういうのを見ると感慨深いわ……。しかもk.d.ラングでもメリッサ・エスリッジでもなく、男性3人のエレクトロ・ポップトリオの曲でレズビアンカップルのラブストーリーが見られちゃうんだもん、21世紀ってすごい。ここからさらにもう一歩進めて、若い世代から「これって何がどうすごかったの? 別にフツーじゃない?」と言われるようになるところまで持っていけたらいいな。