米国ワシントン州のフットボールスタジアムでレズビアンカップルに絡み、胸を触るなどのいやがらせをしたあげく殴打してけがをさせたとして、34歳の男がヘイトクライム容疑で起訴されました。
詳細は以下。
事件が起こったのは2018年12月30日、NFLのシアトル・シーホークス対アリゾナ・カーディナル戦でのこと。ある既婚のレズビアンカップルが観客席でそれぞれの母親と一緒に試合を見ていたところ、 このジェイ・ディー・ハープ3世(Jay Dee Harp III)容疑者が、前を横切るたびに何度も足を踏みつけていったのだそうです。同容疑者はまた、同カップルに対して「くそレズ(‘fucking dyke’)」、「おれのモノを舐めやがれ(‘suck my dick’ )」、「おまえらには愛する男が必要なんだ(‘do you need a man in your life’)」などと言ったあげく、このカップルのひとりの服のジッパーを勝手に下ろして胸をつかみ、離そうとしなかったとのこと。ハープ容疑者はこの後、彼を押しのけようとしたレズビアンらの顔にビールをかけ、鼻などを殴ってけがをさせ、かけつけた警官にもパンチをくらわせて、スタンガンで制圧されたんだそうです。
male entitlementとmale privilege(めんどくさいから訳さない。字面だけ見て『俺たちには特権なんてないいいい!!』とか吹き上がられても困るし)がもたらす害悪のお手本みたいな事件ですね。警察はハープ容疑者を第2級暴行および悪意あるハラスメント容疑で起訴していて、これはシアトルの法律用語でいうところのヘイトクライム容疑なんだそうですが、たぶん本人の中ではこれがヘイトだという自覚すらないんじゃないでしょうか。裁判のゆくえを注意して追いたいと思います。