石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

今週の未紹介LGBTニュース(2018年10月14日)

Cara Delevingne: The Most Beautiful Girl in the World

ロイヤルウエディングに出席したカーラ・デルヴィーニュが超ハンサム

Excuse Me But Cara Delevingne At The Royal Wedding Is Proof That God Is A Lesbian

英ロンドンのウィンザー城で2018年10月12日にとりおこなわれたユージェニー王女の結婚式に、同国のオープンリー・バイセクシュアルの女性モデル、カーラ・デルヴィーニュ(Cara Delevingne)が出席。トップハットと燕尾服という「伝統を破る」スタイルで世界を魅了しました。

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Suited and booted @emporioarmani @chanelofficial hat by #nickfouquet

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BuzzFeedが驚きと喜びを表す感嘆詞を8個も("Hot diggity dog!!! BAZINGA! Mammaaaaa mia! Zoinks! EUREKA! And, praise be, hallelujah, amen!")並べ、見出しでこの結婚式は「神がレズビアンだということの証明」だとまで書いた理由がよくわかるわ。ちなみにロイヤルウエディングの女性のドレスコードは「教会の中では帽子着用」、「ウエッジヒール不可、スティレットのみ可」というものなんだそうで、それでいうとカーラのこの服装はちゃんとルールを守っていることになるみたい。拍手。

おまけ。式の後のこの写真もステキ。

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Post wedding 📸 by @misslivalittle

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ドラァグレース出演者が自称ナチから脅され拳で撃退

Drag Race queen punched Nazi after he said 'I want to cut your f*g throat'

『ル・ポールのドラァグ・レース』に出演したドラァグクイーン、モーガン・マイケルズ(Morgan McMichaels)がナチを名乗る男から「おまえのオカマな喉を切り裂く」と脅され、パンチで撃退したそうです。

以下、モーガン・マイケルズのInstagramより引用。

キャプション訳:

手を骨折しちゃった……「フー」って店で近付いてきた男が、自分はナチで、おまえのオカマな喉を切り裂いてやりたいと思ってると言ってきて、そいつが一発殴ってきた後ケンカをやめさせなくちゃならなくて……このオカマは不当に迫害されたりなんかしないんだよ……

So ya my hand is broken .... I was approached by a man at the store Who informed me that he was a Nazi and he wanted to cut my faggot throat after he took a swing I obliged him and finished the fight.... this faggot will not be victimized .....

ちなみにこの後、手のギプスはこんな風にデコった模様。


メキシコのTV番組ホストが生放送でカミングアウト

Presentador de Despierta América se declara homosexual en programa en vivo - Diario El Heraldo

メキシコのTV番組ホスト、ルイス・サンドバル(Luis Sandoval)が、2018年のナショナル・カミングアウトデーの放送中にゲイとしてカミングアウトしました。

カミングアウトの場面はこちら。

動画冒頭でサンドバルはまず、10月11日はナショナル・カミングアウトデー、つまりクロゼットから出る日で、これはワシントンマーチにちなんで始まったものだということを説明し、そこからこう話しています。

今日はわたしにとって大切な日です。というのは、わたしの話を公に分かち合おうと決めたからです。みなさん、わたしは、ルイス・サンドバルは、ゲイです。わたしは幸せで、完全な人で、尊敬できる人で、クローゼットには住んでいません。

Hoy es un día muy importante para mí porque el día de hoy decido compartir mi historia públicamente. Señoras y señores, yo, Luis Sandoval, soy gay. Soy feliz, soy una persona plena, una persona respetable y no vivo en clóset.

彼はその後、涙ぐみながら、今困っている人やそのお母さんを助け、いじめから守るためにこのことをもっとたくさんの人と話さなければならないと思ったと話しています。で、いじめに関するもっと具体的な話が、この動画の続き(以下)に出てくるんです。

サンドバルはここで、2018年8月に米国のゲイの小学生、ジャメル・マイルズ(Jamel Myles)くんがいじめられて自死した事件の話をして、9歳の息子を亡くした上におまえのせいだと責められるお母さんの気持ちを想像してほしいと視聴者に向かって強く呼びかけています。つまり、こういう会話を始めるべく、サンドバルは初めてセクシュアリティを公表しようと決めたということなんですね。動画の続きの部分も感動的だからみんな見て。(サンドバルのママがサプライズで登場するんです。スペイン語がわからなくても、何が起こってるのかはわかると思う)

フィラデルフィアに「イーディ・ウィンザー通り」誕生

Philadelphia names city block in honor of marriage equality hero Edie Windsor / LGBTQ Nation

同国ペンシルベニア州フィラデルフィア市が、結婚は男女間のものとする「結婚防衛法」は違憲であると連邦最高裁に認めさせた「アメリカ合衆国対ウィンザー」訴訟の原告の名にちなみ、市内のある通りを「イーディ・ウィンザー通り(Edie Windsor Way)」と命名しました。イーディ・ウィンザー(Edie Windsor)さんはフィラデルフィア出身だったのだそうで、同市市議会はこの通りの命名にあたり、彼女が勝ち得た最高裁判決は、米国史におけるLGBTQの権利に関する最高裁判決の中でもっとも重要なもののひとつであったと述べているそうです。


『アメリカン・ホラー・ストーリー アポカリプス』にS3のあの2人が登場

Two 'Coven' Fan Faves Returned to 'AHS: Apocalypse' & Fans Freaked Out

米ドラマ『アメリカン・ホラー・ストーリー』の最新シーズン「アポカリプス」に、シーズン3「魔女団」のあの人とあの人が登場し、ファンを熱狂させています。早く日本でも見られるようにしてほしい。ネタバレになるからここには画像は貼りませんが、知りたい方は上記リンク先をどうぞ。

トランス女性の性別移行で自動車保険が1000ドルアップ 米ミシガン

This trans woman got a surprise after transitioning. Her car insurance premiums skyrocketed / LGBTQ Nation

米国ミシガン州のトランスジェンダー女性フェイス・フランシス(Faith Frances)さんが、男性から女性へと性別移行したために自動車保険の料金を年額で約1000ドルも上げられてしまったそうです。しかもこれ、トランスジェンダー差別じゃないの。女性差別なの。フェイスさんが当初、アンチトランスな差別だと思って州司法長官室に訴え出たところ、ミシガン州保険局から、これはトランス差別ではなく性差別で、シスジェンダーとトランスジェンダーの両方の女性が男性より多い自動車保険料を払わされていると説明されたんだそうです。

Faithさんの保険会社、プログレッシブ・マラソン保険(Progressive Marathon Insurance Company)は彼女に対し、同社ではジェンダー、婚姻状態、年齢の組み合わせをドライバーのランクを決定する要因として役立てているとする手紙を送ってきたそうですが、変わったのがジェンダーだけなのに年間1000ドル上がったってことは、やっぱり女性のジェンダーがターゲットにされているってことなのでは。

ちなみにここで「女の方が運転が下手だから事故率も高いのだろう」と結論づけるのはちょっと変。頭の中のジェンダー・ステレオタイプじゃなくて、まずデータを見ましょうよ。たとえば以下のような。

  • 男性の交通事故死亡率は女性より高い。男性は移動距離1億マイルにつき2.5人死亡するのに対し、女性は1.7人。(米国高速道路安全保険協会調べ
  • 女性は男性より交通違反をしにくく、事故を起こしにくく、保険金請求額が低い(Confused.com調べ
  • 飲酒運転の84%、スピード違反の69%、高速道路でのスピード違反の78%、運転中の不適切な携帯電話使用の82%が男性ドライバーによるもの(英運転免許庁調べ

Forbesのこちらの記事によると、全米高速道路交通安全局が男性は毎年610万件の事故を起こしている一方、女性は440万件だと言っているのに、米国消費者連盟(CFA)の調査では女性は男性より多い自動車保険料を支払わされることが多いという結果が出ているのだそうです。やっぱりステレオタイプのせいで女だけ多く金をむしり取られているってことなのでは。

黒人ゲイ男性暴行事件の容疑者が控訴審で無罪に

No one will go to jail in vicious gang-beating of a gay man even though his attackers were arrested / LGBTQ Nation

2013年に米国ブルックリンで、道を歩いていた黒人ゲイ男性Taj Pattersonさんが、男らにホモフォビックなことばで罵られて暴力をふるわれ、片目を失明するという事件が起こりました。ニューヨーク市警察はヘイトクライムとして捜査をし、数か月後に5人の容疑者が起訴されたのですが、結果として(少なくとも現時点では)誰一人として刑務所には行かないことになったんだそうです。

容疑者5人のうち2人は有罪となってコミュニティーサービスを命じられ、2人は容疑を取り下げられていました。残る1人のMayer Herskovic容疑者は、2018年10月10日に控訴審で無罪となったとのこと。一審では採用されていたDNA鑑定の結果による証拠が、控訴審では認められなかったのだそうです。

人にこれだけの怪我をさせても誰一人刑務所に行かないですむって、ホモフォーブはどれだけ特権持ってんのよ。なおPattersonさんはニューヨーク市警察およびニューヨーク市は加害者らを優遇しているとして訴訟を起こしており、そちらの訴訟はまだ続いているところだそうです。

「おまえの彼氏は誰だ?」イラクでゲイとみなされた少年が刺殺される

Video said to show Baghdad teen dying while filmer makes anti-gay taunts

イラクのバグダードで15歳14歳とする報道もあります)の少年がホモフォビックな語で侮辱され、刃物で殺害されるところを撮った動画が同国のソーシャルメディアに投稿され、ヴァイラルになっているそうです。

被害に遭ったHamoudi al-Mutairiさんはジェンダー・ステレオタイプに挑戦する写真をネットに投稿していた人で、帰宅途中に犯人につかまり、繰り返し刺されたとのこと。動画には血だらけで地面に横たわるMutairiさんの姿が映っていて、犯人とおぼしき人物がMutairiさんの名まえや住所などの個人情報を聞き出そうとする声が入っていたと言われています。質問の中には、「おまえの彼氏は誰だ?」「おまえの(男の)友達は誰だ?」などというものもあったそうです。なお、ショック状態の被害者が自分の腹部を覆っている血はどこから来たのかと尋ね、犯人らしき声が「おまえのはらわたが外に出てるんだよ」と答えている場面もあったんだそうです。

探せば動画も出てきますが、ここには貼りません。代わりに彼の死を悼むツイートをいくつか貼っておきます。