石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

「プライドはハマグリとおいなりさん(意訳)以上のもの」:市議会がプライド2020の標語発表 スペイン・バレンシア

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スペイン第三の都市、バレンシア市が6月9日、2020年のLGBTI+ プライド用の標語を発表しました。プライドは男女二元論を超えたところにあるということを、ユーモラスかつポジティブに表すスローガンです。

詳細は以下。

elpais.com

このスローガンはカタルーニャ語で、«Molt més que clòtxina i xufa»といいます。"Molt més que"は英語にすると"Much more than"。"clòtxina"は「(ハマグリなどの)二枚貝」、"xufa"は「タイガーナッツ(カヤツリの塊茎)」を指し、これらはそれぞれバレンシアの口語で生殖器を意味する語なのだそうです。「タイガーナッツって何、なんで生殖器なの」とお思いの方は、カタカナでそのまま画像検索してみてください。とりあえず、このスローガンを日本人でもわかりやすい感じで意訳するならば、「(LGBTI+プライドは)ハマグリとおいなりさん以上のもの」とか、「~ハマグリとおいなりさんだけのものじゃない」あたりになるんじゃないかと思います。

バレンシア市の平等評議員、 Lucía Beamud氏によれば、今年のキャンペーンの目標は「男と女の二項式を『標準』だと考えるべきではないという、新たな規範の獲得」なのだそうです。このスローガンをあしらったラッピングバス(4台あるとのこと)やバス停、看板などの写真はこちら。

上記の"clòtxina"と"xufa"という語をさまざまに組み合わせた、こんな動画も発表されています。

まだまだ世界中にたくさんいる、「人間には男と女の二種類しかない」派の人たちに真正面から異議申し立てをするこのやり方、好きだわー。