米国ニューハンプシャー大学のCollege of Engineering and Physical Sciencesに勤務する白人男性の助教授が、Twitterで移民の非白人女性のふりをして女性、非白人の人々、トランスジェンダーの人々などを攻撃していたことがばれ、停職となったそうです。
詳細は以下。
この男性、クレイグ・チャップマン(Craig Chapman)氏はTwitterで「The Science Femme @piney_the」という名前を使い、女性の写真をプロフィール画像に使って、アカデミアにいる非白人の移民女性を名乗っていたとのこと。QueertyとDaily Beastの説明によるとこの男、このアカウントで以下のようなことをしていたのだそうです。
- 科学コミュニティのメンバーへのいやがらせ
- 「社会的正義や差別などに敏感な("woke")」左翼とみなした相手を攻撃
- 自分の勤務する大学で「多様性、公正、包摂への取り組み」をやめさせたことを自慢
- 非白人をたびたび攻撃し、批判されると「私が非白人の女性だとわかってますよね? レイシストめ」と言い返す
- (差別の)問題や特権など存在しないとし、自分は非白人の移民女性だから論争相手よりよく知っていると主張
- 女性の論敵を露骨な解剖学的用語で形容
- トランスジェンダーの人々を繰り返し罵倒
- リベンジポルノで2019年に辞職したケイティ・ヒル(Katie Hill)元上院議員のヌード写真を投稿
そして、氏の垢バレの決定打となったのは主に以下のふたつ。
- 偽アカウントで「きょうだいがビールの醸造所をやっている」と書いたり、ニュージャージーの小さなブリュワリーがお薦めだと書いたりした。Twitterユーザにより、そのブリュワリーはチャップマン氏のきょうだいがやっているものだとつきとめられた
- 本名のアカウントと偽アカウントの両方で、同じ写真を使って、10分以内にほぼ同じ内容の投稿をしてしまった
1はともかく2は言い逃れ不可能でしょう。かくして彼の勤務先、ニューハンプシャー大学が調査に乗り出し、調査の間チャップマン氏は停職となったんだそうです。
この人の場合はバカすぎてなりすましがバレたわけですが、似たような手口でもう少しうまく立ち回ってマイノリティ叩きをしている人も少なからずいるんでしょうね。ソーシャルメディアでの「私は(マイノリティのカテゴリー名をここに入れる)ですが、(マイノリティのカテゴリー名をここに入れる)差別なんてないと思います!!」みたいな主張は、これまで以上に眉に唾をつけて読もうと思った次第です。