石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの備忘録。内容は主に(1)LGBTニュース、(2)ガール・オン・ガールのポップカルチャーなど。

『ごめんね、マリア様』(玉越博幸、白泉社)感想

ごめんね、マリア様 (ジェッツコミックス)

ごめんね、マリア様 (ジェッツコミックス)

シスターが女生徒の懺悔を聞いて悶々とするエロ漫画(百合あり)

「カトリック系女子校のシスターが、生徒や女教師から懺悔された淫らな体験に秘めやかに興奮する」というパターンで綴られるショートコミック集。なぜこれが18禁じゃないのか不思議なほどのドエロな描写と、パターン化されたコミカルなオチとのギャップが楽しい作品でした。全11話の表題作のうち2話だけが百合またはレズビアン物なんですが、どちらも明るいエロスにあふれていてよかったです。

『ごめんね、マリア様』の♀♀作品について

「懺悔III 美術教師美紀の告白」

シスターに「私生徒にいじめられているんです!」と告白した教師「美紀」のお話。本気のイジメの話ではなく、つきあっている女生徒の「園田さん」から遠隔バイブでいじめられたり抱かれたりしていて、実は美紀もそれが気に入っているというオチです。Sっ娘の園田さんのちょっと気の強そうなキャラがいいし、なんだかんだいって「割れ鍋に綴じ蓋」的にうまくいってる女女カップルのラブラブ話であるところも楽しかったです。

「懺悔XI シスターのいけない告白」

シリーズ最終話。実はここまでシスターはエロ行為にはいっさい加担せず、話を聞いて悶えているだけなのですが、この回ではある理由からこれまで懺悔を受けた子羊たち(=女生徒たち)に集団で犯されることになります。とは言え、行為はすべて「指と舌」系で陰惨さは皆無ですし、何よりシスター自身が実はそれを喜んでいそうなフシがあるのが面白いところ。特にオチの爽やかな笑顔はこれまでの10話のオチとみごとなコントラストをなしていて、ニヤニヤさせられました。

その他

男女物も含めて一通り読み返していて気付いたのですが、このシリーズがユニークなのは、毎回見開き2ページを使って描かれるクライマックスの力点が常に「女のコのオーガズム」に置かれていること。実際、射精描写なしで、女のコのイキ顔だけでクライマックスとする回もかなり多いんです。チンコの都合ばっかり重視したエロ漫画が多い中、この試みはすごく新鮮だと思いました。

まとめ

女のコの性感を大事にした、明るくカラリとしたエロ漫画だと思います。♀♀作品がもう少し多かったらもっと嬉しかったのですが、この際贅沢は言いますまい。変な暗さやホモフォビアのないコメディタッチの百合エロ/レズエロ(しかも非18禁なのにあの濃さ)があるというだけで、じゅうぶん拍手もんだと思いました。