石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的備忘録。内容は主に(1)LGBTニュース、(2)ガール・オン・ガールのポップカルチャーなど。

『さくらリンク(1)』(河南あすか、一迅社)感想

さくらリンク (1) (IDコミックス 4コマKINGSぱれっとコミックス)

さくらリンク (1) (IDコミックス 4コマKINGSぱれっとコミックス)

ギャグも百合もオタクネタもかなりマイルド

主人公の女子高生「霧島桜」が住むアパート(通称『さくら基地』)のおかしな住人たちが繰り広げるドタバタを描く萌え4コマ。ミリオタ・鉄オタ・同人者などオタクなキャラクタが多いお話ですが、取り立てて斬新な要素はないかなあ。お話がオタク向けの内々の世界でコンパクトに閉じてしまっていて、非オタまで笑わせる爆発力はなさげ、という印象を受けました。百合ネタに関しては葵・つばめペアが白眉で、ほのぼの系の百合展開がツボな方に合うのではと思います。ただし絵にちょっとクセがあるので、そこだけ注意。

わりかし世界がコンパクト

コンパクトというか、ぬるめの内輪受けワールドと形容した方が正確かも。オタクネタの数々にあまりとんがった部分がなく、あくまでオタク同士のゆるい共感を前提とした話づくりになっているような気がします。そのへんが物足りないと言えば物足りないかも。

百合ネタについて

巻の初め頃から登場する瑞穂・那智ペアは、一見百合な間柄に見えて、実はそうでもない感じ。百合目当てで読むのなら、第8話以降の葵とつばめに注目すべきでしょう。葵の、

つばめさん…!
かわいいのはつばめさんだ…っ!/

なんていう熱烈な独白が楽しいし、クリスマスに同じ布団で眠るふたりの会話(p. 90)もキュートです。まったりほんわか系の百合話がお好きな方におすすめな感じ。

絵はかなり独特

絵柄は一般的な萌え絵の系列だと思うんですが、輪郭線や目の描き方に独特のクセがあるところが気になりました。「これ頭蓋骨どうなってるんだ」と思わずPCのモニタにページを押し当てて(トレス台持ってないので)絵を反転したりしながら読んでいたわたくしです。結論としては「これもデフォルメの一種」と判断しましたが、気になる方は掲載誌で絵柄を確認してから買った方がいいかも。

まとめ

全体的にぬるめでゆるめな4コマ漫画だと思います。個人的にはどこかにもう少しパンチの効いたギャグなり萌えなりが欲しい感じでした。ただし百合漫画としては、マイルドながらも葵とつばめの関係がよかったです。