石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの備忘録。内容は主に(1)LGBTニュース、(2)ガール・オン・ガールのポップカルチャーなど。

LGB小中学生は「児童ポルノ」扱い? Google.co.jp、性的マイノリティの子どもたちへの情報をブロック(追記あり) 

グーグル八分とは何か

Note: for English version of this article, click here.

2014年6月5~6日頃から日本のGoogleで「中学生 ゲイ」などのキーワードでの検索結果の大半がブロックされるようになりました。同時期にロリ関係の検索結果のフィルタリングも始まっており、6月5日の児ポ法の衆院通過との関連が疑われています。

詳細は以下。

googleがロリエロ八分を実行したとの説 -同性戀並不在初中生存在- - Togetterまとめ

上記Togetterのタイトルはやや語弊があるとして、以下のような意見も出ています。あたしも同意です。

実際にどのような排除が起こっているのか、画面キャプチャを取ってみました。以下、いずれも日本時間で2014年6月9日午前1時台のキャプチャです。

キーワード「ゲイ」で検索すると、約940万件のサイトがヒットします。

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「ゲイ 中学生」だと、約400万件。しかし、これはまやかしです。

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「ゲイ 中学生」の検索結果の2ページ目。突然11件に減ってしまっています。ニコニコ大百科の「真夏の夜の淫夢」が登場する一方、LGBTへの相談窓口や自助グループの情報(レインボープライド愛媛や、NHKハートネットなど)はひとつも出てきません。

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同様の現象は、「中学生」を「小学生」に変えても起こります。また、「ゲイ」を「同性愛」「レズビアン」「バイセクシュアル」に入れ替えても同じようにブロックされていました。ちなみに「幼稚園児」、「保育園児」、「高校生」、「トランスジェンダー」は検閲の対象ではない模様。ということはLGB(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル)の小中学生だけが児童ポルノ扱いされているのか?

なお、情報を全部ブロックせず、数件だけ表示することについては、このような指摘も出ています。

うちはLGBTサイトなのでロリ関連についての議論はおくとして、小中学生が性的指向に関する情報にアクセスできず(少なくとも、アクセスしにくくされており)、相談窓口にすらたどりつけないのは問題がありすぎると思います。先日も紹介しましたが、日本の民間団体「いのちリスペクト。ホワイトリボン・キャンペーン」の調査によれば、日本の性的少数者の約7割が学校でいじめを受けたことがあり、3割が自殺を考えたことがあるそうです。教師からいじめられた人さえ12%います。このような状況でオンラインの情報まで奪うのは、彼らに「死ね」と言っているも同然です。

Googleは以前から、「われわれの反差別の方針は、Google全体に例外なくあてはまるものである」("our policies on non-discrimination are universal throughout Google.")としています。ロシアの反同性愛法が世界中から批判されたソチ五輪の際には、レインボー・カラーのドゥードル(Googleロゴ)を表示したことで話題にもなりました。Google従業員たちがLGBTユースの自殺防止プロジェクト"It gets better"のために製作した動画の再生回数は、100万回を超えています。折しもLGBTプライド月間(6月)の今、Google検索で「gay」「lesbian」「transgender」などのキーワードを使うと、レインボーカラーのメニューバーが麗々しく表示されます。

それでいて、Google.co.jpの認識では、「小中学生の同性愛者・両性愛者=児童ポルノ」だったとは。この2014年とは思えない無知と鈍感さに心の底からがっかりし、胸が悪くなりました。

Googleに意見を送る方法は、上記Togetter内で説明されています。

ひとりでも多くの意見が集まるよう、拙い英語でこのエントリの英語バージョンも作ってみました。Googleが早急に問題に気づき、差別的なフィルタリングをやめるよう強く願っています。

2014年6月26日追記

ITメディアニュースが、Googleが6月19~20日に変化を見せ、多くのワードでの検索結果数が回復したと報じています。詳細は以下。

Google「ロリ」検索結果に変化 表示数回復、中小サイトもヒット アルゴリズム調整か - ITmedia ニュース

20日現在、「ロリ」や「ロリ 陵辱」などで検索すると大量の結果が表示され、ブログやアダルトサイトなどもヒットするようになっている。SEO専門家の辻正浩さんは「おそらく、Googleがアルゴリズムを再検討したのではないか」とみている。

6月26日現在、「小学生」「中学生」などの語と「ゲイ」「同性愛」「バイセクシャル」「レズビアン」などを組み合わせた検索結果数も回復しているようです。ただし、検索ワードが「中学生 レズビアン」または「小学生 レズビアン」だとポルノサイトが大量に出現するようになっており、結果として「(19日までのように)情報を遮断するか、(現在のように)ポルノを見せるか」の二択になってしまっている模様。おかしなことに、「レズビアン」という語単独だと、現在の検索結果はそこまでポルノに浸食されていないんですよ。これがGoogleがやりたかったこととは思えず、今後もまだアルゴリズムの調整は続くのではないかと思います。