石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの備忘録。内容は主に(1)LGBTニュース、(2)ガール・オン・ガールのポップカルチャーなど。

同性カップルは異性カップルより子供のために費やす時間が長い(米研究)

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子供のいる同性カップルは同条件の異性カップルに比べ、子供のために費やす時間が長いとする研究結果が発表されました。

詳細は以下。

Same-sex parents invest more into their children, study finds · PinkNews

この研究はテキサス大学のケイト・プリケット(Kate Pricket)博士らによるもの。アブストラクトは以下で読むことができます。

同研究では、2003年から2013年のアメリカ時間使用調査(American Time Use Survey)のデータを元に、子供に本を読み聞かせたり、遊んでやったり、宿題を見てやったりするなど、子供が中心となる活動に費やす時間が親のジェンダーの組み合わせでどう違うのかが調査されました。結果として、以下のようなことがわかったとのこと。

  • 同性カップルが子供中心の活動に費やす時間は平均3.5時間/日。かたや、異性カップルは平均2.5時間/日
  • 子供中心の活動にもっともたくさん時間をかけていたのは女性同士のカップルで、全カップルの平均値より40%多かった
  • 男性同士のカップルでは、父親たちは異性愛者の母親とほぼ同程度の時間(それぞれ約100分/日)を子供にかけていた
  • 異性愛者の母親が子供にかける時間は約100分/日なのに対し、異性愛者の父親はその半分、つまり約50分/日だった

まとめると、子供中心の活動にかける時間の長さは、「同性パートナーがいる女性>同性パートナーがいる男性≒異性パートナーがいる女性>異性パートナーがいる男性」だったというわけですね。プリケット博士は、同性カップルは選択によって、つまり「子供がいる人とつきあう」、「人工授精や代理母で子をもうける」、「養子をとる」などの選択肢を選ぶことによって親となっている分、子供を持ちたいという熱意がより強いと考えられ、それがこのような差をもたらしている可能性があると述べています。

元記事を読んで思い出したのが、以前どこかで読んだ、レズビアンカップルに育てられた人のエッセイ。保育園だか小学校だかで初めて「世の中にはお母さんがひとりしかいない子もいる」と知った彼女は、自分のことをラッキーだと思ったのだそうです。理由は、「転んで膝を擦りむいたとき、絆創膏を貼ってぎゅっと抱きしめてくれる人が2倍いるから」。今にして思うとそれ、わりと正鵠を射ていたのかも。

あとひとつ思ったのが、ひょっとしたら「同性カップルに子育ては無理」と主張する人の何割かはゲイ男性のカップルのことばかり思い浮かべて、かつ、ゲイ父はヘテロ父と同程度しか育児をしないと想像しているのかもしれないということ。この研究を見る限り、実際にはゲイ父ふたりに育てられた子の方が、ヘテロ母+ヘテロ父に育てられた子より手をかけてもらっているのにね。

世界中で同性婚や同性パートナーシップ制度が次々と認められている今、アンチゲイな人々の最後の砦は「子供」なんじゃないかと思います。今後この分野の研究がさらに進み、同性カップルの子育てに特に問題はないとわかったら、この人たちは次はいったいどんなアクロバティックな言い訳で同性愛者を攻撃し始めるんでしょうか。それを見るのが楽しみなような、怖いような。十年二十年たったころ、全部笑い話になってるといいんですけどね。