- 異性愛者は立ち入り禁止 米ミシガン州の「ヘル(地獄)」町
- ゲイ男性とバイセクシュアル男性の収入はヘテロ男性より少ない(独研究)
- 豪カトリック校生徒、校章をレインボーマークで覆いアンチゲイな司教に抗議
- 豪州の反同性婚CMがあまりにひどくて批判噴出
- メルボルンでアンチゲイなネオナチのポスターが(またしても)発見される
- 豪州で自殺防止ホットラインへの電話急増 原因は同性婚についての郵送調査
- 中国系女性がFacetimeで両親にカミングアウト
- 米大学フットボール選手がマイク片手にカミングアウト
- カナダが公的書類でサード・ジェンダー容認
- 「自分にこれが起こるのなら、誰にだって起こる」白人至上主義者に殺されかけたゲイのアダルト俳優が注意喚起
- 英国で10代トランス男性が自死
異性愛者は立ち入り禁止 米ミシガン州の「ヘル(地獄)」町
The Mayor of Hell, Michigan Has Banned All Straight People from Entering the Town | PRIDE.com
ミシガン州の「ヘル」("hell"つまり『地獄』)という集落の新町長が、同集落への異性愛者の立ち入りを全面的に禁止したというニュース。まずは「町長」によるこちらのツイートをどうぞ。
As acting mayor of Hell, Michigan I hearby ban all heterosexuals from entering our town. pic.twitter.com/uDuGWFATmS
— elijah daniel (@elijahdaniel) 2017年8月30日
部分的に訳すと、「ミシガン州ヘルの町長として、ここにわが町への異性愛者の立ち入りをすべて禁ずる」、「わが町はまた、ヘテロの住民で、異性愛を公然と非難し、他の住民のようにゲイになりたいと思っている者には、性的指向を変える治療プログラムを提供する」、「治療を受けないヘテロ住民は緋文字の『H』をつけなければならない」てなことが書いてあります。タネ明かしをすると、この新町長ことイライジャ・ダニエル(Elijah Daniel)氏はコメディアンで、この日はヘルの観光イベントの「1日町長」をやっていたのでした。つまり彼の一連の発言は、普段同性愛者がさんざん「おまえは地獄落ちだ」と言われ、「治療」を強要され、公に辱められてきたことを裏返しにしたギャグだったというわけ。ははは。
ゲイ男性とバイセクシュアル男性の収入はヘテロ男性より少ない(独研究)
A new study found that gay and bi men make less than straight men / LGBTQ Nation
ドイツの研究で、年齢、教育水準、業界の違いなどの要素を取り除いて比較した場合、ゲイ男性とバイセクシュアル男性の収入はヘテロ男性のそれより1時間につき2.64ユーロ(約340円)少ないという結果が得られたというニュース。レズビアンとバイセクシュアル女性の収入も、異性愛者女性より1時間あたり2ユーロ(約260円)少なく、ゲイ男性やバイセクシュアル男性と同程度だったとのこと。ということは、「LGBTは子供がいないから金が余っているはず! LGBTマネーを狙えば大儲け!」みたいないかにもシスヘテロ的な発想は、少なくともこの研究によれば間違いだってことですね。
豪カトリック校生徒、校章をレインボーマークで覆いアンチゲイな司教に抗議
Catholic school students take on homophobic Bishop by covering school crest with rainbows · PinkNews
政府が同性婚への賛否を問う郵送調査を9月から実施するオーストラリアで、カトリック校の司教が生徒たちに対し、反対と答えるようにと求めました。これに対する抗議として、生徒の間で、制服の校章の部分をレインボーマークのイラストで覆うという運動が起こっているのだそです。やるなあ若者。
豪州の反同性婚CMがあまりにひどくて批判噴出
Australia same-sex marriage vote: 'No' advert draws criticism - BBC News
政府が同性婚への賛否を問う郵送調査を9月から実施するオーストラリアで、同性婚反対派が出したCMがオフェンシブだとして批判されているというニュース。CMの実物は以下をどうぞ。
上記動画の内容は、さまざまな女性が「学校がうちの息子に来年はドレスを着ていいと言った」、「海外のように同性婚法が可決されれば、この種のプログラムが強制されてしまう」などと述べるというもので、誤解を招きやすく不適切だとして批判されています。確かに、性的指向と性自認とその人がどんな服を着るかはそれぞれ別個のものなのに、そこをごっちゃにして反対票を稼ごうというのは不誠実よね。
このCMへの反論として作られたCMがこちら。
そして、パロディーがこちら。「学校がうちの息子に、来年は鳥になっていいと言ったんです」「鳥ですよ」「うちの子を鳥に変えたければ、アタシを殺してからにしなさいよっ」などのジョークが大真面目に展開されています。
メルボルンでアンチゲイなネオナチのポスターが(またしても)発見される
Another Anti-Gay Poster From A Neo Nazi Group Has Surfaced In Melbourne
2017年8月27日、豪州メルボルンのRMIT大学で、ネオナチグループによる同性婚反対ポスターが貼られているのが発見されたというニュース。同地では約1週間ほど前にもまた別のアンチゲイなポスターが発見されているとのこと。オーストラリアでは現在、政府による同性婚の是非を問う郵送調査がきっかけでLGBTIライツをめぐる議論が白熱しており、その影響ではないかと言われています。
豪州で自殺防止ホットラインへの電話急増 原因は同性婚についての郵送調査
Australians Are Calling The National Suicide Hotline About The Postal Survey
オーストラリア政府による「同性婚に賛成か反対か答えろ」という郵送アンケートが引き金となって、同国の自殺防止ホットラインへの電話が急激に増えているというニュース。そりゃ、特にクロゼットな人にとっては郵送調査そのものがプレッシャーになるだろうし、毎日毎日「ノーと回答せよ」という同性婚反対キャンペーンを目にしていたら、自殺企図も高まるよね。なお困っているのは同性愛者だけではなく、トランスジェンダーの子を持つ母親たちから、「同性婚反対派が流している性的指向と性自認をごっちゃにしたCMを見て、子供が怯えてしまった」という声も上がっているそうです。
中国系女性がFacetimeで両親にカミングアウト
WATCH: This Chinese woman came out to her parents over FaceTime
中国杭州市出身で、現在は米国在住のMengwen Caoさんが、Facetimeを通じて両親にカミングアウトしたというニュース。より正確には、手紙でカミングアウトしてから、ビデオレターを見てもらったのだそうです。そのときの映像がこちら。
Mengwen Caoさんはこのカミングアウトでご両親から受けた質問をHERE WE AREで公開していますが、「おまえは男役なのか女役なのか」、「本当に気の迷いではないのか」、「子供はどうするのか」、「年をとったら誰がお前の面倒を見るのか」等々、典型的なアジアのヘテロ両親と言った感じで、勝手に親近感をおぼえてしまいました。なおMengwen Caoさんは、このカミングアウトによって「間違いなく両親との距離が縮まったと思います。両親もそう感じていると思います」と話しているとのこと。
米大学フットボール選手がマイク片手にカミングアウト
This gay Division 1 college football player came out to his team with a mic on a stage - Outsports
米国のバトラー大学フットボール部のラインバッカ―、ゼイヴィア・コルヴィン(Xavier Colvin)選手がステージ上でマイクを持ってチームメイトにカミングアウトし、暖かく迎えられたというニュース。ネガティブな反応はまったくなく、カミングアウト後、まったく知らない生徒までもが握手を求めにやってきて、「僕たちがついてるよ」「誇りに思う」などと言ったとのことです。
カナダが公的書類でサード・ジェンダー容認
カナダ政府が公的書類の性別欄に「男」でも「女」でもない「X」の項目を設けると発表したというニュース。日本も早くそうすればいいのに。
「自分にこれが起こるのなら、誰にだって起こる」白人至上主義者に殺されかけたゲイのアダルト俳優が注意喚起
ゲイのアダルト映画俳優でセックスワーカーのジェシー・コールター(Jessie Colter)が、サンフランシスコで白人至上主義者ふたりに計画的に呼び出され、殺されそうになったとTwitterで明かし、注意喚起しているというニュース。警察によると、加害者たちは白人至上主義者の集会に参加するためにサンフランシスコに来ていたとのこと。
ツイートの全文は以下をどうぞ。
If you're a sex worker in SF please read this! If I can happen to me, it can happen to anyone! pic.twitter.com/SDJpkn3Zms
— Jessie Colter (@jessiecolterxxx) 2017年8月24日
英国で10代トランス男性が自死
UK trans teen commits suicide in his own bedroom after coming out to family
英国で15歳のトランスジェンダー男性、リオ・イスリントン(Leo Etherington)君が自室で遺体となって発見され、検視官に自死と判定されたというニュース。リオ君がトランスジェンダーであることをカミングアウトして以来、家族や友達は彼を支援していたのですが、リオ君の通っていた学校は「16歳になるまで名前の変更は認めない」と主張していたとのことです。