石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

GBAゲーム『サモンナイト クラフトソード物語』(バンプレスト)レビュー

バリューセレクション サモンナイト クラフトソード物語

バリューセレクション サモンナイト クラフトソード物語

鼻血もんの大傑作RPG

何ですかこのとんでもない百合濃度はー!? 濃い濃いと聞いてはいたんだけど、電源投入後わずか9分43秒で女の子同士のちゅーシーンがある(あまりのことに動転して後からストップウォッチで計ってみた)という突っ走りっぷりに鼻血吹きました。しかもその濃さがエンディングまで続くんですよ!

アクションRPGとしても良作で、やり込みが楽しめるゲームだと思います。一見対象年齢が低そうなパッケージ絵に騙されてはいけません。GBA(またはDS)を持ってないレズゲーマーは、ハードを買ってでもやるべし。

圧巻の百合濃度

まずはプラティにベタ惚れしてるシュガレットの言動が徹頭徹尾とんでもないです。「ダンナさま」とか「おヨメさんにしてくださいね」とかいう発言が、単にプラティの父親シンテツが好きだったからだけじゃないっていうのが全面ににじみ出ていてドキドキします。かなりきわどい台詞もてんこ盛りですし、プラティの方も口では困りながら顔があんまり困ってないのがたまりません。

シナリオだけでなく、見せ方が心憎いところもいいです。たとえばエンディングの会話シーンで、画面が上にスクロールして青空が映し出されるので「何でだろ?」と思ってたら、「あえて一枚絵で見せずにプレイヤーの想像力に託す」というナイスな演出だったので余計にモエモエしました。それ以外でも、「いいい一体何が展開されてるのー!?」とドキドキしてしまうシーンが多くて楽しいですよ。

ていうかこれ、もしイベントCGをたくさん入れてPS2とかで売り出せば、『アカイイト』並みの名作百合ゲーとして世に名前をとどろかせるに違いないと思うんですけど。いっそラジィルートやサナレルートも追加して、R-15指定ぐらいでリメイクして出してくれればいいのになー。

あと、このゲームにはシュガレット以外にも妙に百合濃度が高い人が多いのもポイントですね。メインキャラだけならまだしも、街の人にまで「女性の鍛聖さまにぞっこんな女の人」なんてのがいるのにはぶったまげました。この世界に住みたい。

アクションRPGとしてもおすすめ

以下の3つの点で、アクションRPGとしてもたいへん良かったです。

金の亡者(つーか銭牝)にならなくてすむ

武器を買わなくていいため、追いはぎのごとく「金、金ー!!」とモンスターを殺しまくらなくて済むのが爽やかです。基本的にこのゲームは回復アイテム以外にはあんまりお金を使わないので、人の家から勝手にお金やアイテムを盗まなくていい(そもそもできないようになってます)のもいいですね。

ボリュームが適正

一週間もあればラスボスを倒すところまでいけるので、途中で飽きる可能性が低いです。また、クリア後のやりこみ要素(武器作成やサバイバルなど)が豊富なので、長期間楽しむこともできます。最近の長大なRPGにうんざりしている人は、こういうのをやるといいと思います。

難易度も適正

アクションRPGが苦手な人でも、DEFに多くポイントを割り振ったり、強い武器を作ったりすれば割と簡単にクリアできます。アクションが得意な人なら、強い武器に頼らず華麗なテクニックで敵を倒す楽しみ方ができると思います。

まとめ

コンシューマのレズゲーがやりたい、でも時間がない、って人に強力におすすめです。ぜひGBAまたはDSでこの強烈な百合パワーに酔ってください。そして鼻血の海に溺れてください。コアなレズゲーマーなら、このソフトのためだけにハードを買っちゃっても惜しくはないと思いますよホントに。