石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

『HIMITSU』(鴨川たぬき、ヒット出版社)感想

HIMITSU (セラフィンコミックス)HIMITSU (セラフィンコミックス)
鴨川 たぬき

ヒット出版社 1997-11
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「ノンケによるレズプレイ」物語

18禁エロ漫画。全11話のうち2話に女のコ同士の絡みが出てくるのですが、個人的にはあまり合いませんでした。2話とも、「ノンケ女子が同性とセックスしてみただけ」という話に見えてしまうんですよ、あたしには。

まず「秘密」には学校の体育用具倉庫で先輩女子から調教される女のコというのが出てきます。その時点ではてっきりレズビアンSM漫画かと思ったのですが、話が進むと先輩がセックスの現場に男(主人公を)を連れ込んで

「ほら…美樹が欲しがってた本物のオチン○ンが……どうなの…美樹 いらないの?」

「…………ほ…欲しいです!」

「もっと大きい声で言わないと聞こえないわよ……」

「…美…美樹にオチン○ン入れてぇ!!」

てな展開になってしまい、心の底からげんなりしました。これだと冒頭のSMシーンは、レズビアンセックスではなくて、単なる「ノンケによるレズプレイ」だったと考えた方が正確そうです。

次に、「醒」では小学生の女のコふたりが自慰からセックスになだれこむ話が描かれているのですが、これもレズビアン関係と呼ぶには微妙かと。恋愛感情もなさそうですし、単にノンケ少女ふたりがなりゆきと好奇心で同性とお試しセックスをしてみただけの話にも見えてしまいます。それがイイという人にはツボでしょうが、あたしにはあまり合いませんでした。

まとめ

愛情や恋愛感情がともなう♀♀関係を求めて買うとしたら大ハズレの1冊だと思います。が、「男性による乱入ありのレズ物(ガチな人としては、そういうのってレズビアンなんかじゃないと思いますが)」とか「小学生女子がコタツの角でオナニーするの図」とかがご希望の方にとっては良質な1冊となるのでしょう。つまり、好みによって評価がわかれる作品であろうというのが結論。