石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

『すとぽに』(広輪凪、一迅社)感想

すとぽに (IDコミックス 4コマKINGSぱれっとコミックス)

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単なる微百合4コマと思いきや、身体の関係も出てきます

いやー、びっくりした。単なる巨乳ネタの微百合4コマだと思ってたら、後半でメインカップル(女同士)は同棲、しかも身体の関係もアリなんですよこれ。18禁ではないのでもちろんモロの描写はないのですが、とにかく驚きました。

メインカップルと百合について

『すとぽに』は、仲良し巨乳中学生「こひめ」「日夏」「歌波」を主人公とするおっぱいギャグ4コマ。こひめと日夏がカップルで、歌波はツッコミ役といったポジションです。卒業までの間、日夏が毎回こひめの爆乳を頭に乗せられてデレたり、間接キスにドキドキしたり、お風呂でこひめの胸をガン見したりという微百合状態が続きます。これだけだったら恋愛というほどの濃さはないし、正直「百合漫画としては微妙かも」と思わんでもなかったんですよ。

が。後日譚としてついている成人式のエピソードがすごい。当たり前のようにこひめと日夏の身体の関係が示唆されており、目ん玉飛び出しました。惜しむらくは「いずれは別れて結婚しなければ」という主旨のヘテロノーマティヴな台詞がちょこっと登場することですが、それでもやはり女同士の関係を性愛込みできちんと描いてくれるのは嬉しいと思います。

巨乳・爆乳が苦手な方には向きません

注意点としては、お話の力点が完全に乳>百合となっているため、巨乳・爆乳が苦手な方にはまったく向かないということ。何しろ、膨大なおっぱいネタに押されて、タイトルの由来にもなっている「こひめはストレートの髪をポニーテールにすると身体能力が向上する」という設定がほとんど使われてすらいないという有様なので、後は推して知るべし。とにかく「おっぱいおっぱいおっぱいおっぱい百合おっぱいおっぱい友情おっぱい百合」といったトーンの作品です。画面の3分の1ぐらいが常時乳で埋まっていると思っておけば間違いないです。

まとめ

徹頭徹尾「乳」に徹したギャグ4コマでありながら、最終的には百合カプに身体の関係までできてしまうという異色作。くどいほどの爆乳描写はかなり読み手を選びそうですし、異性愛規範寄りの台詞回しも残念ではありますが、それでも同棲中のメインカップルのラブラブ幸せ状態はやっぱり良かったです。爆乳ネタOKな百合好きさんは、ぜひご一読を。