石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

『まん研(1)』(うおなてれぴん、芳文社)感想

まん研 (1) (まんがタイムKRコミックス)

まん研 (1) (まんがタイムKRコミックス)

オタク美少女3人が主役の4コマ。百合もちょっとだけあり

『魔法使いしかっ!!』でキス絵豊富なライト百合コメディをものされたうおなてれぴん氏の4コマ漫画です。女子校の「第2まん研」を舞台に、メガネデコの「しいな」、お色気担当「レイコ」、素朴な貧乳娘「咲」が活躍するというオタクネタ満載のストーリー。百合ネタも少しだけ出てきますが、これは単にコスプレや全身タイツ、ネコ耳、男装、スク水、BLなどの要素と同列に扱われる一種の「萌え対象」に過ぎず、ガチ恋愛の要素はほとんど無いです。

最も百合ネタ好きな人・しいなについて

3人の中でもっとも百合ネタに反応するのはしいな。咲の裸に「ぽっ」と顔を赤らめて

何ですか今の“ぽっ”はーっ!?

とツッコマれたり(p. 11)、咲とのマンガ的百合展開を妄想したり(p. 29)、咲とふたりきりの時にするいかがわしい行為のシナリオを書いたり(p. 87)と、彼女はかなり咲にご執心です。でも、読んでればわかりますが、これらは全部単なる「萌え」または「妄想」であって、しいな本人がガチで百合な人だというわけでは全然ないんですね。そんなわけで、「百合漫画」としてはあまり期待しすぎない方が良いかと。あくまで豊富なオタクネタや、この作者さんらしいひねりのきいたギャグを楽しむことを主眼において読むのが吉です。

まとめ

「潤沢なオタクネタの中に、たまに百合妄想も出てくる美少女4コマ」という位置づけの作品だと思います。百合はあくまでトッピングあるいはフレーバー的な扱いなので、はっきりした♀♀恋愛要素がないと物足りない方には合わないかも。メインのヲタネタの数々を楽しめる方なら、買いです。