石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

『シスコなふたり(2)』(後藤羽矢子、双葉社)感想

シスコなふたり 2 (アクションコミックス)

シスコなふたり 2 (アクションコミックス)

単なる「シスコンなヘテロ姉妹相手の、男ウハウハハーレム漫画」と化し、レズビアンは蔑視されてます。

というわけで3巻はたぶん読まないし、読んでもレビューしないと思います。

いや、タイトルが示唆している通り、百合ではなくシスコンがテーマの作品だから、高山姉妹のヘテロ性がひたすら強調されまくるところはまだいいんです。遠野が大変ぶりつつ実は単なるウハウハ状態でしかないのも、別にいい。でも、1箇所どうしてもいただけないところが。

以下、遠野の知人が3人の関係を怪しむ場面(p. 19)です。強調は引用者によります。

遠野の知人「あなたたち姉妹とか言ってるけど本当はレズのカップルなんじゃないの それで遠野さんをカモフラージュに使ってると…」

麻衣子「ちがいます レズなんてこと絶対ないです!」

「レズなんて」?

参考までに以下、Yahoo!辞書の大辞林より引用。強調は引用者。

なんて(副助)

  1. 次にくる動作・作用の内容を、軽視する気持ちを込めて例示する。などと。
    • 外国へ行っていた―言うけど、怪しいものだ
    • 死にたい―思うな
  2. 軽視する気持ちを込めて、同格の関係で次の語を修飾する。などという。
    • 死のう―考えはやめなさい
    • 太郎さん―人、知らないわ
  3. 無視または軽視する気持ちを込めて、事柄を例示する。なんか。などは。
    • 野球―つまらない
    • 子供に大金を持たせる―危険だよ

ここまで姉妹をいちゃいちゃさせる漫画でありながら、レズビアンを軽視・無視する言い回しをあっさりとキャラに言わせてくださってありがとう。あと、侮蔑のニュアンスも含みうる「レズ」という呼称をこんな場面で安易に使ってくださってありがとう。そんなわけで、3巻はたぶん読ま(略)