若者の政治参加を促すカナダの無党派ボランティア団体「Vote Savvy」が秀逸なキャンペーン動画をリリースしました。登場するのはゲイの息子とその父親、そして出会いアプリ「Tinder(ティンダー)」。
詳細は以下。
Dad Steals Gay Son’s Phone. Why? To Get Him Laid. / Queerty
始めに説明しておくと、Tinderとは位置情報を使った出会いアプリの一種。画面に表示される相手の写真に興味があれば右スワイプ、興味がなければ左スワイプしていき、お互いが右スワイプしたらマッチングが成立してチャット可能になるというものです。
この動画では、父親がゲイの息子のスマホを横取りして「これは何だ?」とTinderをいじくり、勝手に「手伝ってやる」「この人がいい」と右スワイプしてしまいます。「(右スワイプした相手が)殺人鬼かも知れないだろ」と抗議する息子に、「そうかもな」と父親はあくまで呑気。そこにさっそくドアをノックする人が。現れたのは意外な人物でした。
それでは動画をどうぞ。
動画の最後に出てくる文章を訳すと、こんなです。
Tinderだったら、自分の代わりに親に右スワイプしてもらおうと思ったりしない。じゃあ何で、投票だと親にやらせちゃうわけ?
YOU WOULDN'T LET YOUR PARENTS SWIPE RIGHT FOR YOU ON TINDER. SO WHY WOULD YOU LET THEM VOTE FOR YOU?
うまいなあまったく。
Vote Savvyによれば、2011年のカナダ総選挙では、18歳から24歳の若者の投票率はわずか38.8%だったのだそうです。そこで2015年10月19日の総選挙に向けて作られたのが、このキャンペーン動画。別に同性愛がテーマなわけではないのに、ごくあたりまえにゲイキャラが登場するあたりがさすがカナダだと思いました(Tinderは別にゲイ専用アプリではなく、異性愛者の出会いや婚活にも使われています。念のため)。