インドのレズビアンもののWebドラマ「The Other Love Story」が、来週(2016年8月中旬)公開されるそうです。これは90年代を舞台とする女性同士のラブストーリーで、クラウドファンディングによって制作されたとのこと。
詳細は以下。
The Other Love Story Is the First Indian Web Series about Lesbians
「The Other Love Story」は、インド南部の都市バンガロール(Bengaluru)に住むふたりの女性、AdhyaとAanchalが恋に落ちる物語。トレイラー(英語字幕付き)はこちらです。
監督のRoopa Rao氏は、主要メディアではレズビアニズムがポルノの同義語と化してしまっていることから、本作品の制作を思いついたとのこと。時代設定を90年代にしたことについて、監督はこう話しています。
「今ならネットを使ってとてもたくさんの情報や支援団体を見つけることができますが、90年代には何もなかったんです。この物語は、ふたりの隣人がいかにして出会い、何かを感じ、自分たちの気持ちに向き合う勇気を少しずつ見つけ出していくかを描いています」
“Today one can go online and find so much information and groups that support them, but back in the ’90s there was nothing. This story follows how two neighbours meet, feel something and slowly find the courage to work on their feelings.”
本っ当に何もなかったよねー、90年代……。同性愛者にとってはせいぜいミニコミや雑誌がほとんど唯一の情報源で、出会いのチャンスも少なくて。ネットだって今ほど発達してなかったし。あのあたりの閉塞感と、その中にもやはりあった恋の歓喜とが、変にメロドラマ化されずにうまく描かれているといいなと思います。
ちなみにニューヨーク・タイムズによれば、この作品は全12話だとのこと。「全部見る時間をどうやってひねり出そう」と悩みつつ、「レズビアン・テーマのものが時間の捻出に苦労するほどたくさん手に入るっていうのが、現在と90年代の最大の違いよねー……」と思ったりしています。特に90年代前半なんて、『L.A.ロー』のアマンダ・ドノホー(Amanda Donohoe)のキスシーン(あれは厳密にはバイセクシュアルのキャラですが)ぐらいしかなかったんだからね! この差は大きいですよやっぱり。