石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

エレン・デジェネレスが大統領自由勲章を受章

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135112_8283 / Disney | ABC Television Group

ホワイトハウスで2016年11月22日、米国で文民に与えられる最高位の勲章「大統領自由勲章」の授与式がおこなれました。受賞者21人の中には、われらがエレン・デジェネレスが!

以下、Channel 4 Newsより、オバマ大統領によるエレンについてのスピーチ(英語字幕つき)をどうぞ。

いかにもアメリカ的な「ガール・ネクストドア」タイプのブロンド美人コメディアンとして売れていたエレンが、レズビアンとして番組中に(そして、『TIMES』表紙でも大々的に)カミングアウトしたのが1997年。それが遠因となって番組を打ち切られ、TV界から干されたのが1998年。オバマ大統領が動画の中で言っている、「約20年前にエレンがもっともパブリックな場所でカミングアウトするのに、どんなに勇気が要ったことか」というのは、その当時のことを指しています。それを思うと、この20年間のLGBTライツの歩みや、そこにエレンが果たしてきた功績は途方もなく大きいよね。今後4年間でどんなに逆風が吹こうと、このことを思い出してまた前に進んで行くしかないと改めて思いました。

さて、エレン本人のツイートはこちら。

上のツイートでエレンが「これ、身分証明に使えるといいんだけど」と書いているのは、この日エレンが身分証明書を忘れて、すぐにはホワイトハウスに入れなかったという椿事があったためです。

ホワイトハウス内での、受賞者たちによるマネキン・チャレンジの様子もどうぞ。

ところで日本の報道でこの授与式がとりあげられているのをちょっと見かけたのですが、みごとなまでにロバート・デニーロやらトム・ハンクスやらビル・ゲイツやらのリッチな白人男性受賞者にばかりフォーカスした内容で、思わず苦笑してしまいました。エレンはもちろんマーガレット・ハミルトン(アポロ計画のソフトウェアエンジニア)への言及もなく、せいぜい最後にダイアナ・ロスの名前にちょっと触れるぐらいだったんですもん。そう、日本の場合、「逆風」どころかまずここまでたどりついてすらいないところが大問題。それでもやはり、なんとか進んで行くしかないんですけどねー。