2018年6月22日米国公開予定の映画『ジュラシック・ワールド/炎の王国』で、女優のダニエラ・ピネダ(Daniella Pineda)の役が同性愛者(少なくとも、男性とはデートしない人)であることを示すシーンがカットされていると、ピネダ本人が話しています。
詳細は以下。
Gay Scene Cut from 'Jurassic World: Fallen Kingdom' - Towleroad
動画はこちら。
上記動画の話を簡単にまとめると、ダニエラ・ピネダがクリス・プラット(Chris Pratt)と一緒に車に乗っていて、クリスに向かって「自分は男とはデートしないけど、もしするとしたら相手はあなただったことだろう」てなことを話す場面があったんだそうです。「もし~だろう」の部分は仮定法が使ってあるので、現実ではありえないことについて話しているのだとわかります。ピネダとしてはいいシーンだったと思っているのだけれど、カットされてしまったとのこと。
こういう話、わりとよく聞く気がします。2017年には『ディセンダント2』で男性キャラ同士のキスシーンがカットされたと報じられましたし、カートゥーン・ネットワークは、アニメ『スティーブン・ユニバース』の米国版に出てきた同性同士のキスシーンを英国放送時にカットしてしまいました。『ジュラシック・ワールド/炎の王国』が上記のシーンを採用しなかった理由は特に発表されていないようだし、ひょっとしたら純粋に作品の芸術的意義の面で不要だということでカットされたのかもしれませんが、それでもやはり何か釈然としないものはありますね。ちょっと調べてみたところ、この件についてVultureがこんな皮肉なことを言ってました。
同性愛のサブテキストはまるでまた1955年に戻ってしまったかのようだ。映画制作者は、自分たちの作品の、物語の背景と報道による補遺の中にだけ存在するクィアの包摂を盛んにたたえている。
Gay subtext is in like it’s 1955 again, with filmmakers celebrating the queer inclusivity of their movies that exists only in backstory and well-meaning press addendums.
ほんとだよ。まるでクィア関係の描写だけ、まだヘイズ・コードに縛られてでもいるみたいだよ。