オランダで同国初のジェンダー・ニュートラルなパスポートが発行されました。受け取ったのは、男でも女でもないジェンダーとして法的に認められる権利を求めて訴え、2018年5月に勝訴したLeonne Zeegersさん。
詳細は以下。
First Dutch gender-neutral passport issued - BBC News
The GuardianによるとZeegersさんは1961年に両性具有者(hermaphrodite)として生まれ、両親の希望で手術は受けないまま男性として育てられたとのこと。2001年に性別適合手術を受けて、以来法的には女性となっていましたが、アイデンティティーはジェンダーフルイドで、代名詞はthey/themではなくshe/herがしっくりくるのだそうです。BBCによれば、裁判所はジェンダー・ニュートラルとしての記載を認めないのは「私的生活、自己決定および人格的自律の侵害」に相当するとしてZeegersさんの主張を支持したのだそうで、おかげでこの画期的なパスポートが発行されることとなりました。
なお、現在他にジェンダー・ニュートラルなパスポートを発行している国はアルゼンチン、オーストラリア、カナダ、デンマーク、インディア、マルタ、ニュージーランド、パキスタンなど。最近NYタイムズがこちらの記事で説明していた通り、人間の性別は文化的にも生物学的にも男女のふたつだけに分類できるものではないので、こうした動きがもっと広がるといいと思います。