カナダ人役者でレズビアンのエレン・ペイジが、トロント国際映画祭で、同じような役(クィア役)ばかり与えられることで役者としてのイメージが固定化すること(typecast)は心配していないと発言しました。
詳細は以下。
エレン・ペイジが同性愛者としてカミングアウトしたのは2014年のこと。以来、映画『ハンズ・オブ・ラヴ 手のひらの勇気』(2015)、『My Days of Mercy(原題)』 (2017)、ドラマ『Tales of the City』(2019)などでクィア女性の役を演じ、ドキュメンタリー『ゲイケーション ―世界のLGBTQ事情―』でもレズビアンとして世界のLGBTQ事情をレポートしています。で、そんな彼女はよく、役のイメージが固定化されてしまうことに不安はないかと質問されるんだそうです。それに対する彼女の答えは以下の通り。
「異性愛者の女優に、ストレートのイメージがつくことについて質問したりはしないでしょう?」と彼女は答えた。「わたしがそういう役を演じたくないと思うだなんてありえない、こらまで演じたどの役だって、またやれるならワクワクするでしょうよ!」
“You would never ask a heterosexual actress that, as being typecast as straight,” she replied. “Why would I not want to play those roles? Quite frankly, I would be thrilled if it’s every role I ever played again!
お見事。
考えてみれば異性愛者にありとあらゆるタイプの人がいるように、クィア女性にもありとあらゆるタイプの人がいるのだから、クィア役をやるだけで固定的イメージがつくと考えるのは安直すぎるよね。レズビアンのポップシンガー、ヘイリー・キヨコ(Hayley Kiyoko)の以下の発言(出典:Hayley Kiyoko Is Breaking Pop Music Stereotypes、訳は拙訳)をちょっと思い出したりしました。これ、本質的には同じことを言っているのだと思います。
「音楽業界の何人かのエライ人たちに、『また女の子についてのミュージックビデオを作るのか?』と言われたことがあります。わたしは誇張ではなしにその人たちをじっと見て、こう言いました。うーん、そうですねえ……テイラー・スウィフトはありとあらゆる曲とビデオで男について歌ってますが、誰も彼女にオリジナリティーがないなんて言いませんよ」
“I’ve had several music industry execs say ‘You’re doing another music video about girls?’ I literally looked at them and was like, um, yea...Taylor Swift sings about men in every single song and video, and no one complains that she’s unoriginal,”