米国への亡命を希望しているクィア男性がNYで新型コロナウイルスに感染して住居を追い出され、気温2℃の中車中泊を与儀なくされたそうです。なお、ナッソー郡保健局は助けになってくれなかったとのこと。
詳細は以下。
この男性、ルイス(Luis)氏は、LGBTQの人々が暴力的に迫害されているホンデュラスから、昨年3月に米国へと移住してきた人。新型コロナウイルスの陽性反応が出たという理由で住処を追い出されてしまった彼は、2020年3月22日の日曜日、ロングアイランドの駐車場に泊めた車の中で夜を明かすはめに陥りました。その日、気温は2℃まで下がり、車の中には食べ物もなかったけれど、誰にも感染させたくないと思ったルイスさんは買い物にすら行けなかったとのこと。
こんな状況でも、ナッソー郡保健局は、ルイスさんには法的資格がないため援助できないと言っているのだそうです。ニューヨーク市反暴力プロジェクトの弁護士で、ルイスさんの法定代理人であるクリスティーナ・ロザリン・ペーニャ(Christina Rosalin Peña)氏は彼をホテルに住まわせることを検討しましたが、政府発行の身分証明書がないことなどから断念。ルイスさんはその後、支援者らの協力で月曜日の夕方にアパートメントに入ることができたのだそうですが、水曜日にはもう電話で話すこともできないほど衰弱してしまったとのこと。
ペーニャ氏は現在、毎日気をもみながら電話でWhatsAppをチェックして、ルイスさんがログインしているかどうか、そして「文字通り生きているかどうか」を確認しているのだそうです。ルイスさんのケースは人権のみならず公衆衛生の面でも大きな失敗だと彼女は主張しています。
大きな災厄があったときもっともひどい被害を受けるのは、もっとも周縁に追いやられている人々だとよく聞きます。新型コロナウイルスに関しても、やはりそうなっているようですね。本当に最低の大失敗だよニューヨーク。