石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

米デラウェア州下院予備選、同性婚反対派がドラァグクイーンに敗北

デラウェア州旗3 * 5フィートバナーガーデン

2020年9月15日、米デラウェア州で下院予備選が行われ、同性婚反対派のEarl Jaques Jr氏が対立候補のEric Morrison氏に敗れました。Morrison氏は「アニタ・マン」というドラァグネームを持つ、地元で人気のドラァグクイーンだとのこと。

詳細は以下。

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Jaques氏は2009年から下院議員を務めてきた民主党政治家で、2013年には同性婚に反対票を投じているとのこと。また同じ2013年、州内での未成年者へのコンバージョンセラピーを禁止するかどうかの投票を棄権したりもしているのだそうです。そして氏は2019年、民主党の対立候補でオープンリー・ゲイのMorrison氏がファンドレイジングのドラァグショウを開いたことについて、以下のように非難していました

  • 「うちの選挙区ではとんでもない間違い」
  • 「ファンドレイザーなのはいいですよ、それは気にしません。でもドラァグの恰好だって? 本当に?」
  • 「教会が支持するとは思えませんね」

それが蓋を開けてみたら、「うちの選挙区」こと第27区の票の61.13パーセントをMorrison氏が獲得し、Jaques氏は38.87パーセントしか獲れなかったんですってよ。ははは。

ちなみに「アニタ・マン」ことMorrison氏の素顔と、ドラァグ時の写真はこんなです。

Morrison氏が勝ったということは、要するに少なくとも同州同区では宗教保守に媚びた票集めが以前より難しくなっているってことなんでしょうかね。ピュー・リサーチ・センターによれば自分はキリスト教徒だと考えるアメリカ人の数は急激に減りつつあり、逆に何も信仰していない人の割合は増えてきているそうだから、それがこういう形で現れたのだとしてもおかしくはない気はします。

ちなみにデラウェア州下院の本選は11月3日。それに勝てば、Morrison氏は同州初のオープンリー・ゲイの州議会議員となる見通しなんだそうです。