ロシアの女子テニスプレイヤーでWATランキング世界12位のダリア・カサトキナ(Daria Kasatkina)選手が、Youtubeで公開されたインタビューで、同性愛者であることを公表。女性の恋人の存在も明かしました。
詳細は以下。
インタビュー動画はこちら。
上の方にリンクを張ったELTIEMPOのニュース記事はスペイン語だけど、ガーディアンの動画についてる英語字幕の内容とだいたい同じことが書かれてます。字幕の一部をざっくり日本語に訳すと、こんな感じ。
- 「だれかがゲイに『なりたがる』とか、ゲイに『なる』とかいう発想はアホらしい、異性愛者であることほど楽なことはこの世にないと思うし、(性的指向を)もし自分で『選べる』のなら、誰も好き好んでゲイになることを選んだりしない。なんでわざわざ人生をよりハードにしなくちゃいけないわけ、よりによってロシアで? 何のために?」(訳注:子供を危険な情報から守るという名目で『非伝統的な性的関係』についての情報発信を禁じた、ロシアの『同性愛プロパガンダ禁止法』についてのコメントですよ念のため)
- 「クロゼットの中でだけ生きていくのは……(ここでインタビュアーが『無理だよね』と言葉を引き取る)。ずっとやっていられるようなことじゃない、あまりにも大変だし、意味がない」
- 「唯一大事なのは自分自身と折り合いをつけて平和に暮らしていくことで、他の人のいうことなんてクッソどうでもいい」
カサトキナ選手はこの動画のインタビューの数時間後、以下のInstagramポストで、恋人でフィギュアスケーターのNatalia Zabiiako選手と撮った写真を発表したとのこと。
Twitterでもこんな投稿を。
My cutie pie @NataliaZabiiako pic.twitter.com/Jao9iRiOGq
— Daria Kasatkina (@DKasatkina) July 18, 2022
Zabiiako選手のこの返しもいいよね。
@DKasatkina mama I’m a criminal pic.twitter.com/cCU05hr9tv
— Natalia Zabiiako (@NataliaZabiiako) July 19, 2022
このニュース、ぱっと見出しを見たときには「ナブラチロワやビリー・ジーン・キングのカミングアウトから何十年もたつのに、まだこういうことが大きなニュースになるのね……」と複雑な気持ちにもなったんですが、ロシアの選手と知ってなるほどとうなずきました。勇気ある行動だと思うし、「スポーツ界の、というか他のどんな世界の人でもいいんだけど、影響力のある人がこういうことについて発言することが大事だと思う」、「社会を相手に苦闘していて、支援を必要としている若い人たちにとって大事なんです」という彼女の発言に、心から拍手を送ります。