石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的備忘録。内容は主に(1)LGBTニュース、(2)ガール・オン・ガールのポップカルチャーなど。

「タトゥーを入れるとゲイになる」ガーナのスピリチュアリストが主張

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ガーナのスピリチュアリスト、Mallam Yaa Wadudu氏が、タトゥーを入れると霊の影響で同性愛者になる可能性があると主張しています。

Spiritual leader in Ghana warns getting tattoos can turn you gay - Gay Star News

Wadudu氏は英紙「ミラー」のインタビューで、タトゥーは外国の習慣であり、聖書など多くの宗教的な本で反対されているものだとして、以下のように持論を展開したとのこと。

「タトゥーで彫られる蛇、ライオン、サソリ、カエルその他の動物のシンボルは、すべて霊的な意味を持っているのです」とWaduduは言った。

「このようなシンボルを身体に入れた人は、シンボルの霊から受ける影響から救い出してもらわねばなりません」

‘The snakes, lions, scorpions, frogs and other animal symbols they put on themselves all have spiritual meanings,’ Wadudu said.

Those who put the symbols on their bodies have to be delivered from the influence of the spirits in the symbols.’

Wadudu氏の説によれば、同性愛もこの「影響」に含まれるのだそうです。へー。この説、要するに自分が嫌いなもの(タトゥー)を攻撃するために、既存のホモフォビアを都合よく利用しているだけなのでは。

歴史的に見て、同性愛というのはいつも、「排除すべき敵」に投影されてきました。宗教戦争の時期には、同性愛はカトリックにとっては「プロテスタントの悪徳」、プロテスタントにとっては「カトリックの悪徳」でした。フランスでは昔、同性愛は「イタリアの習俗」で、大英帝国が成立すると「イギリスの習俗」、ドイツと敵対すると「ドイツの習俗」と呼び変えられました。ソ連にとって同性愛は「西側の現象」でしたが、マッカーシズム吹き荒れる米国では、同性愛者は「アカ」だとされました。アジアやアフリカ、中近東では、同性愛はもちろん「西洋のもの」だと思われています。それと似たようなことが起こってるんじゃないかな、Wadudu氏の頭の中でも。

こういう人にはたぶん「あんなにタトゥーを入れているデイヴィッド・ベッカムやジョニー・デップがゲイにならないのはなぜか」のように理詰めで聞いても無駄でしょうし、批判だけしてあとは放置しておくしかないんじゃないかと思います。本当は聞いてみたいんですけどね、「アダム・ランバートのタトゥーをレーザーで全部消したら異性愛者になるの? どういう機序で?」とかね。