石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

シリアル「ラッキーチャーム」、今年もLGBTプライド月間に「#LuckyToBe」キャンペーンを開催

ラッキーチャーム マシュマロ入りオーツ麦シリアル ゼネラルミルズ社 General Mills Lucky Charms [並行輸入品]

米大手食品会社ゼネラル・ミルズのシリアルのブランド「ラッキーチャーム」が、LGBTプライド月間を祝し、「#LuckyToBe」キャンペーンをおこなっています。

詳細は以下。

VIDEO: Lucky Charms cereal is celebrating LGBT Pride Month with #LuckyToBe Campaign | GLAAD

「ラッキーチャーム」はカラフルなマシュマロが入ったシリアルで、マシュマロのうち1種はレインボー模様です。キャンペーンの内容は、昨年と同じく、「#LuckyToBe」というハッシュタグで「自分が今なぜラッキーなのか」をSNSにアップするというもの。

プロモーション動画が今年もかわいいです。


2014/Lucky To Be - YouTube

Twitterに投下されている「#LuckyToBe」なメッセージを拾ってみました。

↓「ツイン・シティ(ミネソタ州ミネアポリス)のプライドパレードに出られてラッキー!」

↓「自由な国で、パートナーと一緒に暮らせてラッキー!」

↓「最高にすばらしい女の子と恋愛中でラッキー!」

こういう幸せそうな性的少数者の姿が目に見えることって大事だと思うんです。産経新聞あたりはどうやらLGBTは「パパ、ママ……家族みんな」の中にはいないもの、ましてや子供の中にはいないものだと決め込んでいるようですが、実際にはLGBTはどこにでもいるんですから。いるはずのものをいないことにされて、しかもネガティブイメージばかり強調されるのは、特にLGBTの子供たちにとって大迷惑です。以下、NHKオンライン | 自殺と向き合う - 生き心地のよい社会のためにより引用します。

なぜ同性愛者たちが高い自殺リスクを負っているか。ひとつはやはりメンタルヘルスのわるさが挙げられると思います。思春期に自分が同性愛者であると気づく人が多いと思いますが、思春期に至る前までに、同性愛をすごく「ネガティブなもの」としてとらえざるを得ない体験を色々させられてしまっています。

たとえば学校で、教師が(自分のクラスの中にゲイやレズビアンの当事者がいると知らずに)同性愛をからかいのネタにしたり、親もわが子がゲイやレズビアンであるとは思わないで、テレビに出て来た当事者を見て笑ったりバカにしたりする。そうすると、当然、子どもたちは同性愛は「いけないこと」「他人には言えないこと」だと感じてしまいます。

引き続きNHKオンライン | 自殺と向き合う - 生き心地のよい社会のためにから引用します。

「将来への見通しが持てない」「孤立している」。自殺の危険性を高める要因として挙げられる事項ですが、ゲイやレズビアンの当事者も、自分は独りきりだ、他人に助けを求めても受け入れられないに違いない、と孤立感を抱えている人がいます。

(引用者中略)将来に対してネガティブになってしまう。それは、人生の「ロールモデル」を持ちにくいこととも関係しているように思います。結婚して子どもを持つ、家庭を築くという将来像は自分にはない。仕事でも、同性愛者であることが不利にならないような職業を選ばなければと思う。希望のある将来像を思い描けず、自分の人生をネガティブに考えてしまいがち。どこか投げやりで自暴自棄な生活態度、人生観が培われてしまう。

こんなことをいつまでも繰り返している場合ではないと思うんです。LGBTにネガティブなイメージを付与したがる人は、そうそういなくはならないでしょう。なら、こちらはそれを上回る数のポジティブなロールモデルや、希望が持てる将来像を提示してしまえばいい。人と違っていても、親や周囲や一部メディアの言うことがクソでも、ちゃんと幸せになれると伝えていけばいい。

上の方に貼ったプロモーション動画のテロップをちょっと訳しますよ。

「わたしたちはみんな、見た目も、信じるものも、愛する人も違っています。それは、いいことです。おかげで世界がもっとおもしろくなります。特別な、美しい、マジカルなものになります」

"We don't all look the same, believe the same things, or love the same people. And that's a good thing. It makes our world more interesting. Special. Beautiful. Magical."

半世紀も前からある定番商品の、小さな子供が食べるシリアルのブランドがこういうメッセージを発してくれているのは、とてつもなく大事なことだと思います。